リセッション下で浸透する「ITライフ」 | ニューノーマルの理 (ことわり) Powered by Ameba

リセッション下で浸透する「ITライフ」

デフレといえば「マック」って事で、日本マクドナルドHDが「08年

12月期決算」を発表した。


売上高は過去最高、純益は特別益が加わって(トイザラス売却)

58%増だったとの事なんだけど(連結)、今期予測に関してもさら

なる2割増の様相で、「デフレ企業」の真骨頂といったところになる。


前年のEPSが58.8だったので、単純計算で08年連結EPSは93弱

って事になる。 4日終値1681円でPER18倍って事になるんだけど、

当初のEPS予測が86でPER19倍だったので、58%増のわりには

割安感が特に増した訳ではない。(特益計上だし)


ただ今期予測も2割増って事で、日経平均が「一段下げ」になった

としてもデフレ銘柄の下振れリスクは極めて限定的で、電力・

ガス等と共にディフェンシブの地位は固い。


「フィレオフィッシュ」で売上貢献している自分なんだけど、マック

株主はキャピタル・インカム・ハンバーガー(優待)のトリプルゲイン

って事で、デフレ下でささやかな幸せを感じる事となる。



浸透する「ITライフ」


そんな 「ミニマムライフ」を象徴するようなマックの好決算なん

だけど、先月末には 米アマゾン(AMZN.O) の決算も発表され、

金融危機の下での「IT社会」への進行も確認する事となった。


クリスマス商戦の受注が過去最高だった米アマゾンなんだけど、

売上の中でも特に、電子ブックリーダー 「キンドル(kindle)」

「異常に強い需要だった」(ベゾスCEO)って事で、「オンライン

小売最大手」の好決算は、金融危機の下、社会全体がさらなる

「IT化」へ向かっている事を髣髴させた。


ちなみに好調・マックは、予測ベースでPER20倍前後の株価

なんだけど、米アマゾンに至っては、09年1-3月期の売上高に

ついても強気の見通しって事で、EPS1.5でPERは40倍前後の

60ドル超となっている。(比べるのも変だがそれだけ期待が大きい)



果てしないカオス
「米アマゾン(AMZN.O)と各セクターリーダー」 

(NYダウ・インテル・GM・下を這っているのがシティ)



米アマゾン好決算に見られる、そんな「ITライフ化」なんだけど、

米国における音楽・映像セクターでも、昨年のネット配信は3割増と

なった模様。 逆にCD販売は減益が続き、10年前と比べ金額・枚数

とも「半分」となったらしい。


日本においても、08年のCDやDVDなど音楽ソフトの店頭販売は

前年(07年)比較で減益となり、「10年連続のマイナス」となっている。


国内の小売に目を向けても、ネット通販1位の楽天市場・2位のヤフー

通販サイトも共に昨年12月実績は過去最高となっている。 さらには

銀行業においても、日銀が利下げをした昨秋以降は「ネット銀行」の

預金残高が急増しているって事で、ソニー銀行等、ネット専業5行の

昨年末の預金残高は40%増となったらしい。


ミニマムライフに繋がるITライフ化なんだけど、その浸透度はこの

ような 「各数字」が裏付けており、時代の変化を実感する事になる。


オバマのいう「チェンジ」が、具体的に何を指すのかよく分からない

んだけど、グローバルリセッションの下、大きく変わるのは自分達の

生活スタイルかも知れないですね。


バックナンバー