倫子と明子、ついに直接対決、いよいよ「妻と妻の争い」が始まるのか、平安時代ならではの盛り上がり。 | えいいちのはなしANNEX

えいいちのはなしANNEX

このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。

道長、妾宅で倒れる! そして倫子さまvs明子さま、直接対決!

かなり怖いモノを観ましたね。

今回、道長の息子たち、娘たちが一気に登場してきました、倫子の子たち、明子の子たち、それから「まひろと道長の娘」も。

赤ちゃんと子役が、一気に十人くらい出たんじゃあないか(こんなかの何人かが、将来芦田愛菜ちゃんや神木隆之介くんみたいになるんかな)。

明子の三人の息子、逃げ上手の若君みたいな衣装で並んでますけど、母親にけっこうプレッシャーかけられてますね、まるでお受験の面接みたいな緊張感。たいへんだな、非エリート生まれは。

同じ道長の子供でも、第一夫人の子と第二夫人の子では、キャリアとノンキャリぐらいの差があるってことです。

平安王朝はけっこうバリバリの官僚制ですが、出世のためには、生まれつきの身分が半分、実力が半分だから。

にしても、倫子さま、凄かったですね今回は。

「どうせなら我が家で倒れれば良かったのに(ここは本宅ではない)」、

「私の夫を、どうか頼みますね(あなたの夫ではない)」。

倫子さま、こんなに言う人だったか。

病気が治って帰ってきたときの、家族勢ぞろい、これには道長も、喜んでいいのかビビっていいのか? はい、こっちの家族が「ほんもの」ですよ、こっちにはこんだけ健康で優秀な息子と娘がいますよ、っていうアピールというかデモンストレーションっていうか。

この風景が、いちばん怖かった!

男は、妾宅で倒れるもんでは、ありません。

ところで、手前のほうに美少女がいるぞ。

この娘が「妍子(けんし/きよこ)」ですね。のちに、道長とは微妙な関係の「三条天皇」の中宮になる。

「田鶴(頼通)は身体を動かすのが好きです、きよこは、きらきらした華やかな装束や遊び道具を好みます。」

母親の評のとおりの大人になる、何かと話題の女性だった、らしい。

に、しても。

彰子女院さまに「私は息子の帝が何が好きがなんて全然知らない、あなたはコドモたちの好みを知ってるの」と聞かれて、スラスラと答える倫子さま、ステキといえばステキ、素直といえば素直、イヤミといえばイヤミ。

ほんとに、入内なんかするもんじゃあ、ありません。天皇の母になったからとて、そこに幸せはないです(大抵は)。

まっすぐ幸せに生きて来た女性の強み全開です。やっぱ倫子さま最強。

 ところで、「せ君」だの「は君」だのって何だ? これはNHKの登場人物関係図にそう書いてあったんですけど。

正確な幼名は不詳なのかな、たとえば誰かの日記か何かに記号のように「せ」とか「は」とか記されていたんじゃあ。登場人物表には「せ君」「は君」と書かれてますけど、ドラマではそう呼ばれることはないんじゃないだろうな。

と思ってたら、「倫子さまが呼んでましたよ」と言われてしまった。ああ、そうなのか。

のちに頼通になる長男の幼名は「田鶴(たづ)」、これはちゃんと記録に残っているので、ドラマでも倫子さまが「田鶴は身体を動かすのが好きです」とちゃんと名前を言っています。

明子のほうの長男(のちの頼宗)は「巌(いわ)」だそうで、これも記録が残ってるようです。

なのに、他の弟たちが、まさか「せ」だの「は」だの一文字の名前をつけられるわけがないと思うんだけどなあ、たぶんホントは何か「せ」がつく幼名だったんだと思います。「せな」とか「せしる」とか「せばすちゃん」とか・・・?