上総介広常、は上総介氏という名字なのか? それとも肩書なのか? | えいいちのはなしANNEX

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このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。

要するにこのひとは「俺様はこのあたりの平氏の惣領だから、北条とか三浦とかの名字を名乗る必要はない! 頼朝が源氏の棟梁だってなら、オレは平氏の棟梁で、対等だ」くらいに考えてたんです。

態度がデカイのも、まあ、当たり前なんです。

 平高望が上総介に任ぜられて関東に下ってきて以来、代々、一族の惣領格の者が上総介を名乗っています。

だから、上総介の称号を受け継いだ者が「坂東の王」なんです。 

もちろん官職てのは朝廷から任ぜられるもんで、勝手に名乗っちゃあいけない、てのは原則です。

 しかし、この時代の地方辺境ではだいぶ崩れてきてます。だから現に、上総介の名跡を勝手に受け継いでいるわけです。 

「だとすれば、この上総介てのは肩書じゃなく、もはや名字なんじゃないか?」 と後世の歴史家が迷っちゃうのも、仕方ないところです。

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