「ゴルゴ13の最終話はすでに書き上げられてて金庫にしまってる」という都市伝説がありますが、あれは嘘だそうです。昨年、本人が伊集院光のラジオ番組に出た時に、明快に否定していた話で。
実際には「最終話は、頭の中に、すでに出来上がっていた」ということで、金庫ではなく、さいとうたかお氏の「脳」の中にしまってあったんです。
但しこれは四十代の頃の話で、さいとう氏は当時のアシスタント三人だけに、このストーリーを話した。その三人のうち二人はすでに亡くなっていて、最後の一人に最近ふと「オマエ、あの話ちゃんと覚えているか?」と聞いたら「は? 何のことですか?」と言われちゃったそうです(笑)。
いすれにせよずっと以前に考えていた話であり、本人も最近では考えが変わっていたようです。
さいとうたかおは早くから「プロダクション方式」を完成させていて、自分がいなくなった後も、スタッフだけで同じクオリティのゴルゴ13を連載し続けることができる体制をきっちり整えています。「現代の徳川家康」と呼ぶべきですな。
だから、ゴルゴ13には永遠に最終回は来ない、ということです。