桐の家紋といえば豊臣に決まっている、てわけではない。 | えいいちのはなしANNEX

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このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。

桐は、天皇が日本の支配者になった家に与えるものですから、藤原摂関家、足利将軍家、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、みんな貰っています。それぞれ多少のアレンジ(五三だったり五七だったり)をしていますが、要は「日本のトップになると桐紋を使える」ってことです。

ただ、足利も織田も徳川も、昔から使っていた自前の家紋がありますから、普段はそっちを使います。豊臣秀吉は成り上がりで先祖伝来の家紋を持ってないかったので、大喜びで桐紋を殊更に使いました。なので、桐といえば豊臣、みたいなイメージになってるんですが。


江戸時代、「なんで?」っていうような小さな大名や旗本が桐の家紋を使っていたりしますが、それは藤原氏や足利家や織田家の分家の流れであるとか、徳川御三家の分家であるとか、です。


現代でも、官房長官が記者会見するときの机に大きく桐紋がついていますが、これは「日本政府」のマークです。「今の政府は実は豊臣政権が復活したものなんだ!」ってトンデモなことを言い張って聞かない人がときどきいますけど。これは残念な勘違いです。

国立の機関や学校にも桐をベースにした意匠を使っているところが多いです。たとえば筑波大学とか、その附属中高とか。あと、日本政府が発行するパスポートにも桐がついてます。

桐紋はあっちこっちにあります。いちいち驚いていたら身が持ちません。

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