江戸幕府は、どうやったらもっと長続きしたのか、と言われても。無理なものは無理ですよ。 | えいいちのはなしANNEX

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このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。

幕府、というのは武家政権であり、必然的に農業第一主義、商業は必要悪、競争を否定し身分を固定、経済発展・社会進化を押さえ込み、清く貧しくスローライフで生きていくことを理想とする体制です。この仕組みを維持する絶対条件は、経済活動が国内で完結していること、諸外国との通商貿易という国際競争に巻き込まれないこと、が絶対条件です。


つまり、鎖国をやめて開国した時点で、幕藩体制というシステムは、世界に対応できず、終わる運命だったんです。
無駄です、どうがんばっても駄目です。幕府は解体されるしかありません。
もし、徳川慶喜による幕府解体、郡県制の施行による中央集権国家への再編が成功していれば、ひょっとして徳川を首班とする新しい体制が出来たかも知れませんが、それはもはや「江戸幕府」ではありません。藩(大名家)はやっぱり解体され、武士はやっぱり失業し、西郷みたいなやつがやっぱり不平士族を率いて叛乱を起こし、結局は明治維新政府と同じようなものができるでしょう。
でなければ鎖国したまんまがんばって、欧米列強の植民地になるか、どっちかです。

 

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