「ブラック・ハット
」を見た映画館は、東京宝塚劇場の地下です。
こうしてみると、宝塚の演目って、歴史ごころをくすぐるものが多い。
うーん、これが映画だったら、片端から見るな(舞台だと、なかなか、だけど)。
近年、歴女だなんだと言われるけど、宝塚って昔から歴史モノの宝庫だったよね、ベルサイユの薔薇がそうだし。
ベル薔薇は少女漫画が原作だけど、そういや、ちゃんとした歴史漫画って、ほとんど少女漫画だな。そういや私は長岡涼子で藤原不比等
の知識を得たんだった。
男の子の歴史好きって、武将好きで合戦好きでチャンバラ好き、要は時代劇
好きなんだよね。
女の子は、恋愛好きで人間関係好きでドラマ好き。たから、女の子のほうが、本当の「歴史劇」好きに近いんじゃないか。
男の子の歴史好きはね、勘違いしてるヤツが多いんだよ、戦争(ケンカ)に一番強いヤツが天下を統一出来るって。違うから。歴史は北斗の拳とは違うから
。
「味方をいちばん多く集めた者が、天下を取る」が正しい歴史認識です。だから、歴史ってのは、人間関係なんです。戦略戦術なんか、そのごく一部に過ぎません。
マイケル・マン監督というのは、たぶん、典型的な「男の子」なんでしょう。ネットワーク犯罪との戦いでも、戦いっていうからには結局、銃撃戦で肉弾戦になる、それ描かないと、戦ってるってことがわからんじゃん。
それは、それでいいんです。B級テイストってのは、そういうことです。ヒロインは演技力とか性格描写とかより、パッと見、美形であることが第一。映画としては、それでいいんです。男の子ですから。
でも、女の子にもウケるものは、たぶん、違うんだろうな、ということです。女の子を動員できないと、東京宝塚劇場の地下の映画館のうち、小さいほうでしか公開されない、んじゃないかな。
ところで、この映画館の外は、いつも、宝塚ファンの人たちが「出待ち」をしています。映画はじまる前から人が集まっていて、映画終わって出てきたところで、揃いの?白いビニール合羽を来た皆さんが粛々と移動してるところでした(ちょっと驚いた)。映画一本分の時間、ここで「イベント」が盛り上がっていたわけですね。宝塚ってすごいな。