宮崎駿先生絶賛、宣伝に全面協力、おかげでいつのまにか宮崎アニメの新作かと誤解してしまいそうな「カールじいさんの空飛ぶ家」。なにせ空飛ぶ、だし。もはやピクサーは「アメリカ製3D宮崎アニメ」といっていいテイストです。
3Dで見ましたが、よくある「目の前にびゅんびゅん飛び出してくる」というコケオドシを、この映画はあまり使いません。そのかわり、「家が空高く飛んだときの、地面がものすごく遠くにある爽快感と恐怖感」みたいなのが半端ではないんですね。これは凄い。2Dで見たときは平気な顔して楽しんでいた娘が、3Dは「怖かった」と言うのもうなづけますね。
私も宮崎先生とおなじく、空を飛ぶ前の「夫婦の思い出」のところでグッときてしまい、すでにお腹いっぱいになってしまいました。ここまでの話を半分くらいの時間でやってくれても、と思うんだけど、それをやらんのがピクサーの偉いところ、なんだろう。宮崎監督だったら、作家で巨匠だから、そうしちゃってたかも知れません。でも、集団政策だから、誰かのこだわりを皆でセーブできる、みたいなこともあるかも。