知っている人が大半だろうが、基本的にフランスでは室内で土足だ。
毎日毎日、せっせと箒で掃いては洗浄剤入りのバケツを使って水拭きをする。
そしてやっと乾いたと思ったらまた土足で砂まみれになる。
こんな繰り返しに、私はほとほと疲れている。
私の職場にいる、パトリック。推定年齢55歳。
彼は、住み込み従業員用キャラバンで飲んだくれていた日々もあったが、
今は進んで設備や清掃の仕事に励んでいる。
彼は、食器などを拭くダイフキで泥まみれの床まで拭いてしまう。
そしてにこやかにこう言うのだ。
「なあに、洗濯機で洗えば何てことないさ」
このシチュエーションには覚えがある。
私の義母、王女様だ。
ちなみに、なぜ王女様なのかは、また後日お話しする。
彼女は下着も雑巾もなにもかもをぎゅうぎゅうにマシンに詰め込んで洗ってしまう、
洗濯機様崇拝者の代表選手だ。
全員とはいわないが、これはフランス人特有の感覚なのだろうか。
私は、洗濯場で雑巾とダイフキをこっそり分別するたびに、
いつも同じ思いに苛まれる。
なぜ、気持ち悪くないのかと。
そもそもなぜ、土足なのかと。