『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答! -27ページ目

『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答!

本当にわかる英語とは?!英語、英文法、その他の外国語の学習、言語学などについていろいろ語ります。

中国語のzoomレッスン、第2回目のレポートです。今回は初級段階で心がけるべき「聞き取り」と「スピーキング」の勉強法に関してお話をします。もちろん、英語学習者ならびに、何語の学習者にとってもお役に立つことを書いています。

 

現在使用しているテキストは國立台灣師範大學國語教學中心の「當代中文課程3」(現代中国語コースレベル3、くらいの意味)です。

 

私は夫婦で台湾旅行をするのが好きで、好きが高じて独学で中国語を勉強するようになりました。中国大陸標準語の普通話と台湾国語というのは中国語としてほとんど同じで意思疎通に問題はないのですが、それでも若干の違いがあり、また文字の面では大陸の簡体字に対して台湾は繁体字(日本の大正・明治時代に使われていたような漢字)という大きな違いがありますので、「台湾で中国語を使う」ということが目的である私は先生もテキストも台湾バージョンでお願いしています。

テキストですが、台湾に来た留学生の大学の生活をテーマにしたストーリーで構成され、リーディングに加えて単語リスト、頻出フレーズ紹介、簡単な練習問題がついています。内容自体はそれほど難しいと感じません。初級の終わりかけ、もう少しで中級かな、というくらいのレベルでしょう。

 

60分のレッスンのうち、前半30分は会話が続きます。自分自身が中国語に取り組む中で、外国語の初級学習者が心がけるべき点にいくつか気づいたので、下に記しておきます。

 

●聞き取り

私の中国語聞き取り能力は相変わらずひどいですが、体験レッスンの時と比べると、少しは単語が聞き取れるようになりました。というよりは、復習を通して知っている単語が増えたのでしょう。初級レベルでの聞き取りで重要なのは知っている単語の量ですね。構文や文法がわからなくても、単語さえ知っていれば、相手が何を言おうとするのか、置かれている文脈から推測することができます。これはリーディングでも同じです。学校などで英語のリーディングが本当に苦手な方は、やはり単語を覚えないと一皮剥けることができません。

しかし、単語つなげての推測でなんとかなるのは、やはりごく初級の間だけです。単語の次は熟語、そして構文です。つまり、一度に処理できる情報のかたまりを大きくすることで瞬間的な情報処理の効率をあげ、単語だけではなく、文としての意味も理解できるようにならないといけません。そのためには熟語知識と構文知識が欠かせません。英語では構文のなかには「5文型」も含まれていると考えてください。

 

●スピーキング

初級の人が単語を適当に並べても、その意味はまず通じません。中国語も英語も単語だけでなく、語順がメッセージの意味を決めるので、文としての形(せめて語順)が成立しないと意味は通じないのです。ですからやはり例文暗唱大事。英語ならばスピーキング初級者は、例えば "It's all right." とか、"I'm done."といった、いわゆる「決まり文句」がポンポンと口に出せるようにしていくことがを最初の目標にしていってほしいですね。

そしてそこから先のレベルでは、例文暗唱で培った構文の知識を「型」として、そこに単語を流し込んで文を作っていきます。個人的には「構文6」:「単語4」くらいの重要性です。しかしこれらは決してバラバラではなく、一体で学習することができます。まずは短文の例文を暗唱し、その中で出てくる単語は覚え、例文の中で出てくる語順や、決まった型に慣れていきましょう。基本的な文法は例文の中にそのまま備わっています。かえって文法を「お勉強する」よりも例文を覚えてしまった方が、文法を「体に染み込ませる」ことができます。勝手に「自分なりの外国語」を作るのではなく、例文の型を真似して文を作る作業を積み重ねましょう。

 

次回では、中国語の聞き取りに苦戦する自分が、「そもそもなぜ英語を聞き取れるようになったのだろう?」と思い返してみて、気づいたことを書いてみようと思います。やっぱりリーディング大事、っていうお話です。

 

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さて、中国語学習。

前回の体験授業に続いて、いよいよ第一回目の授業を受けてまいりました。

授業はzoomで行われ、先生は板書をチャットに書き込み、授業終了前にそれを私が保存し、後でそれを復習する、という形を取りました。

あ、本来は今回の授業でお願いするつもりだったんだけど、忘れてた。zoomの内容を録画してしまえばもっと効率が良いですね。発音の復習、リスニングの復習にもなりますから。授業ではあたふたしているうちに、先生の中国語が耳に入ってこないまま終わる部分も出てきますからね。

 

中国語というのは主語や時間に合わせて動詞を活用する必要がない言語ですので、初級の文法は楽です(中級以降は色々ややこしいですが)。ですから差し当たって大事なのは語順と、発音、声調です。文法がわかっていても、ここをミスると全く意味が通じなくなります。とくに声調は重要です。声調というのは、すごく大雑把な例を出せば日本語で言う「橋と箸」や「雨と飴」みたいな音の上げ下げのことですが、これがありとあらゆる単語の中に存在していて、単語を覚えると言うことは、声調を覚えること、と言っても過言ではないくらい、慎重に正確に覚える必要があります。

とまぁ、こんなことを話してて思うのは、これらは「中国語を話す」ために重要な知識です(もちろん聞くのにも必要な知識ですが)。「学校のお勉強としての英語」とはちがい、中国語を「読んでわかればそれでいい」と思って勉強する人はいないでしょう。何語であれ、それが本来の外国語学習というものだと思います。

 

ここからは中国語の学習で大事だと思ったポイントを話します。しかし!英語をはじめとして何語を学習していても大事なポイントです。

 

私は自主的に中国語の文章(3〜5行くらい)を作って、それを先生にメールで添削してもらい、なおかつ授業当日までに暗記するようにしています。これを授業の最初に先生の前で暗唱します。

自分が言いたいことをその国の言葉にする、というのはとても効果的な学習法です。自分が言いたいこと、必要と感じた単語なら、単語帳などで覚える単語よりも間違いなく早く覚えて、忘れにくいものです。間違えて良いから、どんどん文を作り、どんどん直してもらって、直してもらったら、必ず覚えましょう。自分の作った文の中でまちがった表現はこだわりなくさっさと捨ててしまい、直してもらった表現で自分を「染め直し」ましょう。そうやって安心して話せるフレーズをどんどん増やすのです。

最初は単語という小さなユニットを口に出すだけで精一杯だったのが、もっと大きなかたまり(句や構文)が自動的に口から出せるようになります。技単体から、技のコンビネーションの自動化へ、といった感じです。スピーキングのスキルは、運動のスキルとほぼ同じです。ですから、とにかく覚えて口に出す。滑らかに出せるユニットをどんどん大きくしていく、ということが大事です。

 

今回のサブタイトル「器か中身か」ですが・・・。

語学的に言えば「構文か、単語か」と言い直すことができます。どちらも大事なのですが、話せないことにストレスを感じる場合、構文をできるだけ積極的に覚えていきましょう。数が少なくても、構文をある程度覚えれば、単語を入れ替えるだけで、かなりのことが話せるようになります。また、リスニングにおいても、単語だけを拾おうとしても意味の処理はすばやくできません。相手の話を「構文」というユニットとして受け取りながら、その中の単語を理解していけば、意味の処理速度はかなりスピードアップします(これはリーディングでも同じです。大きな情報のかたまりをすばやく処理できるようになります)。一方で、構文という器があっても、単語という中身が枯渇すれば、すぐに壁にぶち当たりますから構文の例文などを通して単語を覚えていきましょう。そのために先ほど説明した、自由作文とその添削が重要になります。そして、さらにリーディングの訓練も重要で、リーディングのゴールを「読んでわかる」ことにとどめず、「自分の表現のためのサンプル集」を読むのだと思って、貪欲に読むことが大切です。

そう考えると、「器か中身か」に関してですが、器である構文が6、中身である単語は4くらいの意識で覚えていくべきですね。