英語の助動詞って特殊 | 『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答!

『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答!

本当にわかる英語とは?!英語、英文法、その他の外国語の学習、言語学などについていろいろ語ります。

 前回のブログでも述べた通り『英語の助動詞』の役割は「実際にはやってないよ。考えているだけの話。」ということを表すことです。「あくまで思っているだけなんだけど。」ということを表すのに助動詞がこんなに活躍するのは英語の大きな特徴です。私はポルトガル語を少しかじったことがあるのですが、ポルトガル語では接続法現在や接続法過去などを使うことで、英語の助動詞の役割を行なっています。ちなみに接続法というのは英語の仮定法のようなもので、「現実じゃないよ、あくまで仮の話だよ。」ということを表す時に使われる動詞の活用の一種です。「仮の話」ということは「考えているだけ」という世界ですから、英語の助動詞と同じように「考えているだけなんだけどね」ということを表すのに使われるわけです。英語には仮定法という、他のヨーロッパ語の接続法にちかい動詞の活用があるのに、これはただの動詞の過去形(直説法過去)と同じ形になってしまい、いわゆる「退化」を起こしています。そのかわり、助動詞がその役割の多くを担うようになったのです。
ちなみに「現実を話す直説法」「仮の世界だよ、を話す仮定法(接続法)」「いまやってないけど、これからやってね、を表す命令法」はいずれも動詞の活用の形式を分類したものです。これらの「法」は英語ではmoodと言います。英語の助動詞のなかでもdoやhave、beを除くmust, will, canなどのいわゆる助動詞は「法助動詞」というのが正確な名前で、modal verbと呼ばれます。moodとmodal、似てるでしょ?似た働きをしてるということですね。

もしよろしければ・・ポチをお願いします~

英語 ブログランキングへ

Facebookの「英文法最終回答」はこちら。ブログ記事以外の記事もこちらに!

ホームページ「時吉秀弥の英文法最終回答」もよろしくね!