娘が小学生になったばかりの頃、

 

 

本ばかり読む娘とよく喧嘩をしていました。

 

 

わたしはね、小学生になったらお友達とたくさん遊んで欲しいなって思っていたんです。

 

 

娘は人付き合いは苦手だったけれど、

 

 

人が大好きで、

 

 

みんなと仲良くしたい、お友達と一緒に遊びたい、

 

 

そういう想いが人一倍強いことも知っていたから

 

 

娘がいつお友達を連れてきても良いように

 

 

常に家を解放していたんです。

 

 

小学生まではゲームをやらせてこなかった我が家ですが、

 

 

娘の周りで「アイカツ」のゲームが流行っていると聞けば

 

 

ママ友にこっそり聞いて、お友達と同じアイカツのゲームを娘にプレゼントしたこともありました。

 

 

テレビもね、普段はあまり見ない我が家でしたけど、

 

 

「アイカツ」とか「VS嵐」とか

 

 

周りで流行っていたテレビ番組を調べてはよく見せていたんですよ。

 

 

少しでもみんなと共通の話題が持てたらいいなと思って。

 

 

だけど、娘はいま流行りのものにはあまり興味を示さない子で

 

 

それよりも、家ではずっと本を読む子だったんですよね。←誰が本を買い与えたのか?わたしです・・・

 

 

家には、学校のお友達がしょっちゅう遊びにきていました。

 

 

それこそ、クラスの半数以上は我が家に遊びに来たことがあるんじゃないかな。

 

 

だけど、いっつも喧嘩になっちゃうんですよ。

 

 

娘が怒ったり泣いたり、おもちゃを貸せなかったり、お友達の遊びについていけなかったりして。

 

 

で、娘はプリプリして「もう、みんなと遊ばない!」と怒るのですけど、

 

 

みんなが帰ると「今日も楽しかったぁ〜おねがい」って嬉しそうに言うんですよね(笑)

 

 

そんな感じだったので、

 

 

娘がお友達と仲良く遊べないのは本ばかり読んでいるからじゃないかと思ったわたしは、

 

 

本よりも、流行りのテレビ番組とか、ゲームとか、

 

 

そういうものをもっと与えた方がいいんじゃないか?と迷走し始めて

 

 

もう変な話、勉強とか、英語とか、それどころじゃなかったんですよ(笑)

 

 

で、今思えば、子供の心の中に、人が好き、みんなと仲良くしたいという気持ちさえあれば、

 

 

少しずつ人と上手に関わる術を身につけていくものだから、

 

 

わたしはただ見守っていれば良かったのでしょう。

 

 

そして、なぜ娘はそんなに本ばかり読んでいたのかといえば

 

 

本当は友達が大好きなのにうまく関われない自分に疲れてしまって

 

 

本を読むことで自分の心を癒していたのだと思います。

 

 

娘は今でも何か嫌なことがあると本を読むんです。

 

 

本の世界は安全で、平和で、現実から離れることができるから。

 

 

だから、娘は小学生時代、ずっと本を読んでいて、月に100万語とか読めちゃったんですよね。あ、本をたくさん読む子でも、人付き合いが上手な子って山ほどいますよ。タエさん家のキリくんとか!

 

 

娘にとって、本は携帯やゲームと同じだったんです。

 

 

疲れた時に手に取るもので

 

 

本を読むと安心する。

 

 

だから、我が家では、読書に関してはルールがあって、

 

 

それは携帯やゲームと同じく、

 

 

家族で食事をしているとき、

 

 

人と一緒にいるときには、本を読まない、

 

 

それは徹底していましたね。

 

 

お友達と家で遊んでいるときに、

 

 

なんか楽しく遊べなくて、

 

 

それで不貞腐れて勝手に1人で部屋の隅で本を読んでいる娘を見つけては、

 

 

「もう、そういうことするならこの本捨てる!」とか言って

 

 

よくギャーギャー喧嘩していましたよ笑

 

 

懐かしいですねハート

 

 

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こうやって振り返ってみると、親って勝手ですね。

 

 

本を好きになって欲しいと導いたのは私なのに

 

 

「本ばかり読んでないで」と怒ったりもする。

 

 

あの時のわたしの関わりは意味があったのか・・・

 

 

心配しすぎだったのかもしれませんけど、

 

 

でも、まぁ後悔はないですね。

 

 

娘はこの4月から高校1年生になりますが、

 

 

すごく人と関わるのが上手な子に育ちました。

 

 

いつもニコニコ機嫌が良くて、

 

 

どこへ行っても楽しめて、

 

 

大人しい子から元気な子まで、いろんな子と仲良くできる、

 

 

でも、1人で過ごすことも得意な、

 

 

そんな子です。

 

 

そんな娘の隣には、今でも常に「本」の存在がある。

 

 

本は娘にとって、お守りみたいなものなんでしょうね。