さっそくですが、みなさん「3びきのくま」という絵本は、ご存知ですか?
洋書だと「Goldilocks and The Three Bears」というタイトルになります。
この本は、ある日、女の子が森に迷い込み、3びきのくまの親子のお家を見つけるお話なのですが、
日本語だと、この「女の子」の名前は出てこないんですよ。
でも、洋書だとタイトルにGoldilocks(ゴルディロックス)とあるように、
ちゃんと女の子の名前がゴルディロックスだと紹介されているんですね。
実はこのゴルディロックスって名前は、『glee/グリー』の俳優クリス・コルファーのデビュー作にして世界的ベストセラーとなった『ザ・ランド・オブ・ストーリーズ』にも、「白雪姫」や「赤ずきんちゃん」と一緒に「ゴルディロックス」が美しい女性に成長し、お尋ね者になっている人物として登場します。
これ、ゴルディロックスを知らない子からしたら、「ゴルディロックスってだれ?」ってなりません?
でも、知っている子が読んだら、「ゴルディロックスって、あのくまの家に迷い込んでやんちゃしてた女の子ね!」ってすぐに分かるし、
当然、洋書の中ではこのゴルディロックスの背景も知っているのが前提で物語は進んでいくわけです。
知らない子は、そこの理解は深められぬまま物語を読み進めなきゃいけないわけですね。
そんなの、ちょっとしたことだと思うでしょ?
女の子1人の名前でしょ?そのくらい、知らなくても良いじゃんって。
まぁ、そう言われればそうなのですが、
でも、こういう英語圏ではみんなが知っていて当たり前だとされていることが、
洋書の中ではちょこちょこ出てきて、
もちろん、それは友達との会話や映画の中でも「知っていて当たり前」のものとして登場するわけですね。
日本人のわたしたちからしたら、「ドラえもん」「あんぱんまん」「桃太郎」みたいな感じです。
みんなが知っていて当たり前。
だから、それらのストーリーやキャラクターの背景を知っていることが前提で物語や会話が進んでいく。
Goldilocks(ゴルディロックス)を1つの例えとして説明しましたが、
他にも、古典の本や有名な映画なども、洋書の中では「知っていて当たり前」のものとして頻繁に出てきます。
で、それがわからないとジョークとかが出てきても、全然笑えない。
だって良くわからない=面白くないからです。
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わたしは娘が小さいころ、
もちろん、そんなことを考えながら洋書を選んでいたわけではありません。
でも、英語圏で有名な絵本やアニメはできるだけ娘にも見せるようにしていました。
なぜなら、webレッスンなどで世界中の先生方と会話をする時、
有名な絵本を「いま、これを読んでいるよ!」と見せると、先生方と話が弾むから!
そっか、有名な本だと、先生方も知っているから会話が盛り上がるんだなぁ。
ってことは、娘が大きくなって留学する時も、友達と「ねぇ、小さい頃に読んでいたこの絵本、懐かしいよね!」っていう会話もしたりするのかな。
じゃぁ、今、いろいろ読んでおいた方がいいな、なんて思ったりしたんですよね。
Dr.Seussの絵本とか、グリム童話とか、本当はわざわざ買わなくても良いかと思っていたのですが、
上記のようなことを考えるようになってからは、
英語圏では誰もが知っている古典だからこそ、英語は英語で読んでおこう、
そんな風に思ようになりました。
娘が5歳の頃に読んでいた昔話の本。「Goldilocks and The Three Bears」も入っています。CD付きもありますよ。
Dr.Seussの本は、実は最初は絵も不気味で内容も意味不明で、朗読CDもめちゃくちゃ早口で、「なにこれ?」って思っていたんですね。失礼!
娘が好きだったDr.Seussの本。
でも、娘がゲラゲラ笑いながら、CDの真似をしてめちゃくちゃ早口で本を読んだりする様子を見て
「あぁ、もしかしたら、この子にはわたしたち日本人には理解できない外国人特有のジョークみたいなものが、わかったりするのかなぁ?」なんて思ったりして、
そう思ったら、ジョークとかも結構大事なのかも?なんて思うようになったんです。
娘が5歳くらいの時に読んでいたジョーク本
そんな感じで、昔話や古典、ジョーク本の他にも、
早口言葉や、rhyme(韻)、詩なども少しずつ取り入れるようになりました。
「いま、英語圏では何が流行っているのか」
「みんなが知っている本や古典ってどれを指すのか」
そういう情報は、インターに通うお友達やアメリカの現地校に通うお友達などに聞いて
常に情報収集をしていました。
ほんと、いろいろな方に支えられていたわたしの英語育児でしたね。