前回、かけ流しについてもう少し詳しく説明します(初級編)という記事を書きました。

 

 

初級編は、かけ流しを始めたばかりの子や嘘っ子読みをしている子で、まだ自力読みには至っていないお子さん向けに書きました。

 

 

今日の上級編は、そこから一歩進んで、自力読みが始まり初見で音を聞いただけでも内容がイメージできるお子さんへのかけ流しについて説明していきたいと思います。

 

 

ただ、うちの娘は聴覚優位(耳で聞いて理解するのが得意な子)だったのでこのような取り組みが有効だったのですが、もしかしたら視覚優位(文字を目で見て理解するのが得意な子)のお子さんはこれには当てはまらないかもしれません。

 

 

聴覚優位、視覚優位のどちらが良いとかはありません。

 

 

いろいろ試してみて、それでもどうしてもお子さんがかけ流しが楽しめない場合は、かけ流しの代わりに動画視聴を増やすなど、いろいろ試してみてくださいね。そして、こんな風にやったらうまくいったよ!などがあれば、ぜひコメント等で教えてください。

 

 

 

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■本をレベルUPしたいとき

絵本からチャプターブックへ移行させたい時って、つい本ばかりを読ませようとしてしまいがちですが、実はこういう時こそオーディオブックの出番です。今まで絵本のかけ流しを楽しみ、そこから自力読みへ進んできたお子さんは、そのうち本のイラストがなくても音を聞いただけで内容が頭の中で鮮明にイメージできるようになります。初級編では、まず先に絵本をたくさん読み聞かせをして本のイラストとストーリーが頭に入った状態になってからかけ流しをするようオススメしてきましたが、かけ流しに慣れてきたら最初からオーディオブックからのスタートでも大丈夫です。

 

本のレベルUPをさせたいけど、子供がチャプターブックの白黒の本に興味を示さない、本の分厚さに萎えてしまう場合には、まずは本を読ませる前にオーディオブックを聞かせてみましょう。今までかけ流しに親しんできたお子さんであれば、オーディオブックの面白さに引き込まれるはずです。そうなったらもう半分成功したようなもの。先に音を聞かせて「この本、面白い!」と理解させる事ができたところで本を手渡すと、子供は白黒の本だからとか、本が分厚いからという先入観がなくなり、本自体を楽しめるようになります。

 

また、お子さんによってはオーディオブックを敢えて途中で止めて「続きは本で読んでね!」と言っても良いですね。

 

 

 

■本の理解をより深めたいとき

チャプターブックに抵抗がなくなり、どんどん本を読むのは良いけれど、本当に内容わかってる?新しい単語とか読み飛ばししてないよね?そんな風に思う方もいらっしゃるかと思います。その場合もぜひオーディオブックを活用してください。すでに本を読んで内容はわかっていても、子供は大好きな本だと再度オーディオブックでも楽しめます。そして、オーディオブックを聞きながら「あのシーンは本を読んでいる時はよくわからなかったけれど、耳で聞いてみたら内容が頭に入ってきた!」など、また違った学びがあるのです。「あの単語の発音、こういう音だったのか」とか「知らない単語だと思っていたけど音で聞いたら実は知っている単語だった」とか「あの呪文はこういう読み方をするのか」とか、自分で本を読んだだけではわからなかったことにも気づく事ができます。

 

娘は好きな本は、まずは自分で読んで、オーディオブックを聞いて、さらに自分でも読む、ということを繰り返していました。そこかでやったら、そりゃ理解が深まりますよねぇ。

 

 

 

■なかなか読書の時間が取れないけど本を読ませたいとき

小学生になると読書の時間が取れなくなりますが、やはり英語力キープには読書は欠かせないものですよね。なぜなら、読書は語りかけ、動画視聴よりも、ずっと効率よく大量の英語、そして豊富な語彙をインプットできるからです。わたしは娘が小学生の頃、ご飯の時間や一人遊びしている時間、また、電車での移動時間やお風呂の時間を使って読書の代わりにかけ流しをしていました。読書は両手が空いていないとできませんが、かけ流しなら耳さえあればどこでも可能です。今だったらノイズキャンセリング付きのイヤホンでドライヤー中などもかけ流しをしたと思います。そんな風に隙間時間を使って英語学習をさせることも、かけ流しであれば可能です。子供が小さい頃にかけ流しを軌道に乗せておくと、大きくなってからも効率よく英語を学ぶ時間を作り出す事ができますよ!

 

 

 

■かけ流し、本、動画を連動させる

面白い本というのは映画化されていたりするんですよ。例えば、ハリーポッターやナルニア国物語などは、本→オーディオブック→映画と連動させて学ばせる事が可能です。上記で、「オーディオブックを聞くと本を読んだだけでは分からなかった細部まで理解を深めることができる」と書きましたが、さらに映画を連動させることでより理解がすすみます。面白い本を見つけたら、ぜひ映画も探してみてください。また、例えばハリーポッターなどを読ませたいけど、子供が文字の小ささなどに抵抗を感じている場合などは、まず映画を見せて「この話おもしろい!」となったところで、再度本を手渡してみるという方法も有効です。うちの娘はこの方法で8歳でハリーポッターデビューしました。

 

 

 

■かけ流しはいつまで続ける?

かけ流しは可能な限り続けたら良いと思います。娘の場合は中1まで続けました。最後の方はTwilightという12時間51分もあるオーディオブックを通学時間で聞いていました。オーディオブックって俳優さんがナレーターを務めているものも多く、本や映画とはまた違う臨場感を味わう事ができたりするんですよ。「Frog and Toad」で有名なArnold Lobelは、実はオーディオブックのナレーションを自ら務めているんですよ!また、ナルニア国物語のオーディオブックも臨場感がすごいと有名です。ちなみに、娘がオーディオブックを卒業した理由は中1のときに「オーディオブックを耳で聞くよりも本を自分で読んだほうが頭に入ってくる」と言うようになったからでした。

 

 

 

以上、上級編のかけ流しについてでした。

 

 

皆さんと直接お話ししたり、コメント欄で交流させていただく中で「そういえば、こんな取り組みもしていたなぁ!」と気づくこともたくさんあります。こちらの記事を読んで「こういう場合はどうしていたんだろう?」など疑問があれば、ぜひコメント欄で質問してくださいね。