オンライン英会話で使える無料教材を提供しているBreakingNewsEnglishに「Italy mayors scold people not following lockdown」というPDFがありました。これを読んで感じたことをいくつか書いてみます。

 

1. Lockdown
研究社リーダーズ英和辞典には、《囚人の監房内への》厳重な監禁と説明されていますが、最近は「都市封鎖 citywide lockdown」という意味で使うことが多いです。nationwide lockdownという表現もあります。

主語 + is under lockdown
主語 + remains under lockdown

 

PDFの1ページ目にはunder lockdown、2ページ目にはunder a lockdownというフレーズがありますが、私が調べた限りでは無冠詞で使う方が多いです。不定冠詞は要りません。

 


2. 家にいる
この教材PDFにはstay at homeとstay homeの両方の表現が記載されています。これはどちらも正しく、使用頻度はほぼ同じです。homeを名詞として使うか、副詞として使うかの違いです。

 


3. Scold
辞書には、<子供などを>しかると説明されています。ですから、市長が市民(大人)を叱るという文脈でscoldという単語を使うのは本当に良いのかなーという印象を受けました。高圧的な感じがします。

 


4. Social distancing
英辞郎には社会距離作戦という訳語がありましたが、「社会的距離の確保」という表現が一般的だと思います。

 


5. その他
英語学習とは関係ありませんが、このPDFに書いてあるように、イタリアでは死亡者数が非常に多いです。感染症例が8万件超で死亡者が8215人となっています。AFP BB NEWSサイトによると、4月1日午前4時の時点で、世界で最も被害が深刻な国はイタリアで、死者数は1万2428人、感染者数は10万5792人だそうです。単純計算すると、死亡率が12%です。何故こんなに高いのでしょうか?

ウェブニュースによるとイタリアは高齢者が多いからと書いてありますが、高齢者が多いのは日本だって同じです。理由はそれだけではないでしょう。

 

プレジデント社の月刊誌PRESIDENTの最新号で、英語学習法を特集していました。そのなかで「大量アンケートで発覚!だからあなたは一生しゃべれない---英語ができない人の残念な勉強法ワースト20」という記事があります。

 

ひとことで言うと、極論で的外れです。

 

ワースト1は「英単語・英熟語・英文法・長文読解を同時に勉強」
ワースト19に対するアドバイスは、単語→熟語→文法→長文読解の順に勉強すること。長文はTOEIC600点まで手を出さないと助言しています。

 

これは非現実的です。TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2019という公式PDFによると、高校生の平均TOEICスコア(公開テスト)は493点です。大学生でも567点でした。ということは、ほとんどの高校生は長文読解に取り組めないことになります。大学入試対策はどうすれば良いのでしょうか(苦笑)。


ワースト4は「市販の英文法の参考書を使う」です。市販参考書を使わず、ノートを自作しろと主張していますが、ノートを自作するのは非効率的で手間でしょう。


ワースト15は「単語1つにつき、複数の意味を覚えようとする」です。石井貴士さんは、1語1訳だけ覚えろと主張しています。では、PRESIDENTの意味として大統領か社長か、どちらの意味を覚えれば良いのでしょうか?


この記事のタイトルには「だからあなたは一生しゃべれない」という文が含まれていますが、リスニングやスピーキング練習には何も言及されていません。4技能試験が注目されている昨今、このアンケートはバランスを欠いていると言わざるを得ません。

先日、BreakingNewsEnglishにある「Panic buying sparks toilet paper shortages」というPDFを使ってオンライン英会話レッスンを受けました。この記事の中でFOMOという略語が出てきます。the Fear Of Missing Outの略で、フォーモと発音します。「見逃すことの恐怖」という意味だそうです。

 

恐怖というと少し大袈裟な気がします。自分が良い情報や機会を逃している間に、他人は良い暮らしをしているかもしれないという不安や焦りと言う方が適切だと思います。

 

今回の新型コロナウイルス騒動では、中国から紙原料が入って来なくなりトイレットペーパーが品薄になるという情報(デマ)を見逃していう間に、他人が商品を十分買い置きしてパンデミックに備えているんじゃないかという不安です。

 

このPDF教材ではpanic buyingという表現を使っています。でも、最初はデマ(誤情報)でも実際にスーパーの陳列棚からトイレットペーパーが消えてしまいました。私の近所では、この品薄状態が解決するのに2週間ほどかかりました。私はのんびり構えていたため、あちこちの薬局チェーン店やスーパーをはしごする羽目になりました。これはpanic buyingではなく、私の準備不足だったと思います。

 

さて、the Fear Of Missing Out(FOMO)とは逆に、the Joy Of Missing Out(JOMO)という言葉もあります。「見逃すことの喜び」という意味になります。2015年にChristina Crook著の「The Joy of Missing Out: Finding Balance in a Wired World」という本が出版されました。和訳すると「見逃すことの喜び: ネット世界でバランスを見つける」でしょうか。

 

いつもスマホを弄ってないと落ち着かない、他人がやっていることを自分もやらないと取り残されたような気分になる。程度の差はあっても、こういう不安感は誰もが感じることだと思います。

 

トイレットペーパーは入手できましたが、マスクは相変わらず品薄です。今月一杯はこんな状態が続くのでしょうか?