次回のおうち英語の会で子供たちは、show&tellをやることになりました。英語力をつけるだけでなく、小さいうちから自分を表現したり、相手に伝える技術を磨くためにも、とても良い機会だね~と、あー子ママさんのブログでも取り上げてもらえたり。さんごまみぃさんブログでもshow&tellについて研究して取り上げています。
日本人は、外国人に比べて、どうもこの辺りは苦手な人が多いのです。

以前から、自分の仕事での経験を子育てや役立てたいと感じている私。1990年代半ばに某大手米系外資系企業P社に新卒で採用されました。友達には、なんでそんな知らない会社にいくの?って反応をされたのを覚えています。当時はバブルは崩壊していたものの、まだ、日本の大手上場企業に就職するのが花形の時代。そんな時に出会ったP社ですが、私はここしかないっ!と強く惹かれて入社を決めました。私に大事だったのは最短でキャリアや経験を積めることだったので、P社の4-5年で管理職に育てると教育制度が魅力でした。また日本の会社だと、営業で下積みをしてから一部の人間だけ本部の企画職につけるのですが、P社は部門別採用で、すぐにやりたい仕事ができたのも理由でした。

当時は意識していませんでしたが、今考えてみるとP社は、英国ファイナンシャルタイムズ紙が発表する世界の時価総額ランキング世界第10位、フォーブス500のランキングでは世界31位、フォーチュンのランキングでは世界39位、と世界的にみると凄い名門企業だったんです。あまりわかっていなかったショック!

そんな1990年代のP社はアジアの拠点を日本に置き、極東でのグローバル展開が安定してきた頃でした。当時は外人社員率は10%程度でしたが、社内用語は日本人同士でも英語!と徹底されていました。私の部署の新人は入社時にTOEIC700以下だと、一年間アメリカ本社に留学させてもらっていました。私は帰国子女なので対象になりませんでしたが、英語ができることが残念だったのは人生でこの一回きり(笑)
しかし、考えてみると、一流大学を卒業した優秀な日本人でも、そこまでお金をかけて教育しないとグローバルスタンダードに届かない。それなら英語が話せる優秀な中国人やインド人のほうが安価で雇えて教育投資も少なくてすむ。

そのあと2000年代に入ると、幾つもの外資系企業の拠点が日本からシンガポールや上海に移転してしまいました。もちろん、日本の法人税が高いのもあるけど、人材マーケットとしても評価されてないんだろうな。

でも、本当は日本人の有能さって際立つものがあるんですよ、本当は!!それは、日欧の合弁会社で働いた時に感じたこと。日本のモノづくりの誠実さ、正確さ。そして、集団で動く時の規律やスピード!!英語やグローバルスタンダードに疎いというだけで、こういった日本独自の良さが活かされないのは非常に残念なことです。

会社員人生の最後の舞台は、欧系企業に買収された日本の製薬会社。歴史ある一部上場企業で信頼できる製品を世に送り出しているのですがマーケティング面での課題も多く、そのリストラクチャリングが最大のミッションでした。30代の女性が上場企業の役員に抜てきされるのは異例であり、社内外から必要以上の注目を浴びたのを覚えています。新聞のコラムで取り上げて頂いたり、雑誌の取材で篠山紀信さんに撮っていただいたり。女性というだけで、こんなに注目されるなんて、日本って何て遅れてるのでしょう。。

その時、私の役割の一つは、親会社役員と日本人社員とのかけわたし。二つの文化の間に挟まれ非常に舵取りが難しかった。これは、日本の文化や商慣習、そして欧米のスタンダードの両方をきっちり理解していないと出来ない仕事だなぁ。すごく苦労したけど、とても良い経験でした。
その時に感じたのは、やはり日本人としての基礎が非常に大事だということ。何でも欧米化すれば良いわけではなく、日本的経営の良さを上手に活かすほうが企業としても競争力が増すのではないか。

現在は、子育ての傍ら、ビジネスコンサルタントとしてフリーでお仕事してます。例えば、欧米企業の日本市場への参入のお手伝いなどもするのですが、合弁会社設立の相手を選ぶ時も、普通の日本企業を避ける傾向ってあるんですよね。それは、英語が通じないという理由だけでなく、会議をしても物事が決まらない、進まない、というジレンマが日本企業と働くとあるからだそうです。せっかくのビジネスチャンスがあるのに損してますよね。

そんな日本企業ですが、楽天やファーストリテーリングなども、社内公用語を英語にしてグローバル化に取り組み時代になっています。パナソニックも新卒採用の8割を外国人に、またファーストリテーリングも新卒2/3は外人になっているとか?!

また内需が拡大しないことが見込まれているため、既存の日本企業は必死になり海外展開を急いでいます。海外事業部などが色々な会社で新たに設置されたり。
一部ユニ・チャームなどは海外展開で大成功していますが、なかなか上手く展開できない企業も多いみたいです。現地では、現地スタッフをまとめないといけないだろうし、生産拠点が海外にあると品質のコントロールも難しかったり課題も山積み。

子供達が社会に出る頃には、上司がインド人で部下は中国人、なんて環境も珍しくないでしょうね。そして、魅力ある職やポジションは外国籍の人材との奪い合いの競争になる。
こんな未来は、もう見えています。

その為の教育を考えて、
まずはshow&tellから(笑)