結局、悩むしかない | 外資系 戦略コンサルタントの着眼点

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戦略コンサルでマネージャーを務める筆者が日々の出来事を独自の視座で書き綴る


最近、新たな会社へ移ることも含めていろいろと検討をしていたので、検討の中で多くの方とお話をする機会を持ちました。

先日、結局お金で自分のキャリアビジョンを絞ることになるのか?という危惧を書きましたが、当然周りにはお金ではなく、やりたい事優先という人たちもたくさんいます。
(先日のお金とキャリアビジョンの記事はこちら 。)


ある友人はグローバル大手の投資銀行の投資銀行部門に新卒で入り、数年目には2000万円ぐらいもらっていましたが、ベンチャーで力を試したいという想いが強く、ある上場前のベンチャーに年収400万円で移りました。

社会人になってからは都心の真ん中に住んでおり、満員電車にも乗ったことが無かったようなのですが、転職してからは東京のハズレから電車で通勤しており、“生活が変わって大変だけど、でもやりたい事ができて幸せ”だと言っていました。

こうした、やりたいことを優先して幸せになっている人たちとも多く話をしました。


一方で、戦略コンサルから事業会社に移ったところ、年収は1200万円ぐらいは確保したものの、コンサル業界と違い年齢でしか給与が上がらない体系がモチベーションに影響し、コンサルの同期と年収の差がどんどん開く中で結局またコンサル業界に戻ってきた人や、ベンチャーに移ったものの、思ったように事業の展開が進まず、移ったことを後悔している人たちにも会いました。

結局、人生として何を優先するかということで、そうした軸との整合が取れていれば、給与水準がいくらであっても幸せなはずですし、その整合がとれなければ、お金をいくらもらっていても不幸せなのだと思います。

少なくとも以前書いたように、お金だけを目的にすると、いくら稼いだところで幸せにはなれないという意見もあるわけです。
(その記事はこちら 。)

ある知り合いは、数百万円単位で年収が落ちると生活も変わるし、人生設計も変わる。絶対に慎重にいくべきだ」とアドバイスをくれました。

難しいのは、キャリアビジョンとの整合かお金かという単純なゼロイチの議論ではなく、その度合いであるところです。

やはりキャリアビジョンとお金の間でこうした決断を何度もして、自分の中の評価基準を明確にしていくしかないのではないかと思います。
(以前も決断を重ねることが、決断が上手くなる条件だと書きましたが、結局そういうことだと思います。その記事はこちら 。)