午前にピーちゃんたちを入れて、午後はカメさんたちが冬バージョン、我が家の隅っこは動物園ぽくなりました。
亀太郎と亀次郎はどっちがどっちかわからなくなりました。
亀三郎だってこの4分の1くらいだったのに。
土を入れてやれば冬眠するとか、でもそんなややこしいことできないので冬は少なめの餌であまり巨大化しないようにしています。
石亀とクサガメとか言ってましたが何が何やらわかりません。まあ竜宮城とは縁がなさそうだから適当に付き合っています。
ここから後は一部の方のご希望にこたえて。ちょっと男の子向きのお話です。スルーなさってください。
一八××年二月のある日曜日の朝のことだった。あいつは変なかっこ
うの銀色のボートに乗って海辺へやって来た。波うち際十メートルぐら
いの所にボートをとめてやつはおもむろに浮き輪のようなものを身につ
けると、こっちへやって来た。ちょうど潮はひいていたし遠浅で、その
うえあいつは六フィート二十インチもあるくらいのヒョロヒョロしたの
っぽだったから水は膝くらいまでしかなかった。でも、あいつはおそる
おそる一歩ずつ足を水の中に入れて、大きな革製にみえる袋をかついで
降りてきた。そしたら、ボートは波の底に、吸いこまれるように沈んでし
まった。
ぼくらはちょうどきょう一日をどう過ごそうかと相談しながら海辺で
たき火をしていたところだった。あいつはそれをみると袋からなべのよ
うなものをとり出し、水を汲んできて、ぼくらのたき火にひっかけて消
しちまった。
「火はダンロ、タバコ、ストーブ。火事は消す。」
あいつは呪文のように唱えると、浮き輪を袋に入れあっけにとられた
ぼくたちを残してスタスタと街の方へ歩いていった。
ぼくら、かっこうな獲物を見つけた猟師のように、おもしろ半分やつ
のあとについていった。
あいつは、街の中をキョロキョロしながら長い手足をもてあますよう
な歩き方ですすんでいった。州立銀行の「行員求ム」の看板はちょっと
見ていたが、そのまま通りすぎた。ニコラス雑貨屋の前で「店員求ム」
の看板を見ると、またしばらく考えていたが、のそのそ中に入っていっ
た。もっとも、あいつはいる前にしたたかドアに頭をぶつけたんだ。あ
いつはドアなんて前へ立てばひらくものと思っている風だった。それか
らpullと書いてあるのに気づいてあわててひっぱった。ぼくらもその
あとをついていって品物を見るふりをしながら、あいつとニコラスしい
さんのやりいとりをきいていた。
そしてとにかくあいつ、ボブ・スミスっていったが、街一ばん大きな、
何でも売っている雑貨屋のたったひとりの店員になって納屋の二階に住
みこむことになったんだ。
ボブとぼくら、ジミーとトムとこのぼくエドはすぐ親しくなった。
ぼくらが町中でいちばん最初にボブに会ったんだし、ぼくら、学校が終
わればいつもニコラス雑貨屋にとんでいっていたから。 ニコラスじいさ
んは、ぼくらを見ると、いつも、チョコレートキャンディーをくすねら
れないかというように眼鏡の奥からジロリとにらんだけれど、ボブはニ
コニコして迎えてくれた。そして、
「ミスター・トムようこそ。ミスター.ジミーようこそ、ミスター・
エドようこそ」とまるで紳士のように扱ってくれるんだ。
あいつは決して店の品物をつまむようなことはしなかった。だから、ぼ
くらは自分たちで買ったチョコレートキャンディーをボブにもわけてや
ったんだ。そしたら、ボブのやつ包み紙ごと口の中に放りこんじゃった。
ぼくらが「紙をとらないの」ってきいたら「チョコレートキャンディー
と書いてありますが、紙とはどこにも書いてありませんので……」と困
ったような顔をして答えたので、ぼくら、びっくりしてしまつた。
ぼくら、 ニコラスさんの納屋のうしろでボクシングをやることがあつ
た。そして、ぼくのノックァゥトが決まってジミーは大げさに地面に
のびちまったんだ。あたふたと、ボブが水さしの水を持ってとんできてジ
ミーの顔にざぶんとかけちゃった。ぼくらはふざけてダウンしたんだ
って話してやったけど、あいつは納得がいかないようだった。ボクシン
グは強い方がノックァゥトしたらダウンしてカウントを数えて、テンに
なったらギブ=アップだってぼくら一生懸命話したんだけどなあ。
その翌日だった。ヶチで有名なハンナおばさんが、ドレスの布を買い
に来たのは。おばさんにいわせれば、値切らないで物を買う人は、よほ
どの見栄っばりかバヵだってことになるんだ。そこでおばさんはボブに
言った。「あんた1ヤードにつき3セントprice cut しなさいよ。」
とね.そしたらボブは真剣な顔で、「わたしと、あなたとどちらがcutするんですか?」
と聞いたんだ。おばさんは慣然として、「あたしをからかうつもりなの。
よそ者のくせに」と叫んだんだ。そしたらボブは大あわてで一
「よそ者だってわかりますか。わたしはかなりうまくばけているつ
もりですが……」といったもんだから、 ハンナおばさんまっかになっち
やつて「わたしゃこの町に50年も住んでいるんですよ。それが何よ。
人をからかって、とにかく安くしてよ、安く」ってわめいたんだ。
ニコラスじいさんがとんできて1ヤード1セントまけることで
話はついたけど、おばさんはプリプリして帰っていつた。
ニコラスじいさんがボブを早口でしかりはじめたので、ぼくらは店の
外まで退却して窓から眺めていたけれど、ぁいっはニコニコして聞いて
いるだけで、 一っもききめがないようだつた。 ついに頭に来たニコラス
じいさんが、相手のお腹をポカリとこづき(本当はもっと上をたたくつ
もりだったんだけれど相手のボブが大きすぎたんだ。)そこでボブもつい
ニコラスじいさんのあごをポカリとやっちまったんだ。ところが、ボブ
はミルクを5ガロン(20kg)ぐゝらい片手でひょいと運んでいくほどの
力だからニコラスじいさん一発で床の上にのびちゃった。すると、あい
つ「ダウンしましたってニコニコしてるんだ。ぼくらがブランデーを
口に入れてやつて、それからあとはどうなつたか。とにかくぼくら退散
しちやったけれど、それでもじいさんも本当はボブが好きだったらしく、
くびにはしなかった。
(続く)


