今日は七夕。

 私は生まれつき目が悪かった。小さい時から目を細めてみて注意された。4年生くらいから授業中は眼鏡をかけた。コンタクトの方が見えるが花粉症や光化学スモッグのときなどは使えなかった。

 だから星空で見えるのはせいぜい一等星くらいまで。だからプラネタリウムは大好きだった。

 60を過ぎてついに片目の光を失って、もう一方もやっと0.2くらいかなあ。眼鏡なしじゃどうにもならない・

 七夕は旧暦のほうがいい。梅雨時の七夕では織女と牽牛はめったに出会えない。あまりにかわいそう。8月なら、見えない私にだっけほの明るい空と時として一瞬流れていく星さえ見える。

         

 

             星の降る夜は

 

  星の降る夜は

  少年たちが

  小さな船に乗って  

  おぼつかない手つきで舵を握りながら

  無限の宇宙へ飛び立ってゆく。

 

  黒板に消し忘れた括弧の様な月の光に

  今まで知らなかった死の幻影をぶらさげ

  濃紺の空間に

  秘かに愛おしむ少女の唇を描いて

  今日初めて知った恐れと欲望と

  己の中のあいまいな人間の香りに怯え

  微かな期待と 母の懐への郷愁に身震いして。

 

  星の降る夜は

  満艦飾の小旗が空を彩り流れる

  疲れ果てて また地上に戻る日は近いと

  私は告げはしない

  もう少しだけ 一緒に乗っていてやりたい 

  でも あの船に乗る切符は

  とうの昔に私には失くなってしまった

  だからわたしは

  ただ流れる星を数えている。

 

 

 今孫たちも青春の船に乗る時が来ているのだろう。家族となるとそこまで客観視していない自分を感じる。

       

 1年7か月の差で生まれた年子の兄弟。お兄ちゃん真っ白、弟真っ黒。今でも同じなのが笑える。

           

 

 コロナの蔓延という一つの大きな歴史的出来事は将来の彼らの中でどう消化されていくのだろう。

 

 あの頃幾たびも旅立ちを見送った少年たちはもう孫どころは曾孫まで持つ者もいるという。どんな宇宙を旅してきたのだろう。

 星空はよく見えないといながらも空を見上げると様々な来し方を思い出す。

 ただ残念ながらそこに描く未来は・・…。