毎月ご出演の中森じゅあん先生、今回は30年程前に会った役行者(えんのぎょうじゃ)のお話でした。役行者は、7~8世紀に奈良を中心に活動していたと思われる山岳修行者で、修験道の開祖と山伏(やまぶし)たちに(あが)められています。

 

先生は、後に前世で弟だと分かる、()延山(のぶさん)での修行僧と交流することになります。彼は霊感の持ち主でした。天使が見えるという状況になった時、誰にも言えずにいた先生を彼は見抜き話しかけてくれました。彼の崇拝する神様に天使の事を聞いてもらうと、「一緒に七面山に登りなさい」と言われます。先生は、歳だからもう登るのはしんどいと思い、「昔何度も登りました」と応えました。

友人からは「5回じゃないか!神様がおっしゃっているのだから登りなさい」と叱られたそうです。冷静に数えてみると確かに5回登っていたのでした。

彼は非常に真面目な人間で七面山にも毎月登り、神様のおっしゃることはすべて実行して来ました。まさかの神様からのお告げを拒否されたことで非常に怒っている様子でした。しかし先生にとっての神様は、何を言っても怒ったり非難することはなく、ありのままを受け入れてくれるやさしい存在なのです。

「登りたくなったら連れて行ってね」と伝えて別れたそうです。

 

その後暫くして、先生が自宅の居間にいた時に、知らない髭の杖をついたおじいさんが現れ、「父と思え」と一言おっしゃって消えて行きました。

実際の父親とは似ても似つかない風貌でしたが、とても幸せな気持ちになったそうです。七面山の神様だと分かり、友人の僧侶に一緒に七面山に登って欲しいとお願いしたところ、髭のおじいさんは役行者だと言われたそうです。

 

役行者にご縁があるようで、奈良の脳天神社に行く途中でも偶然役行者の像と出会います。また白山神社へ行った時も役行者が現れたそうです。役行者は昔に実在されていて、いまでも国内の神社仏閣や修行僧のいる山には存在の証を見せてくれています。

先生がいつもおっしゃっているように、思考判断せずに「あるがままにいる」ことで神様とも繋がり、一番良い道に導かれるそうです。思考を手放すことがありのままでいる第一歩です。

中森先生、お客様、ありがとうございました。

 

次週25日は時明先生をお迎えいたします。