1984年6月、ファイヤー・スコープの販売活動が始まった。

「美しく輝くもの」、「輝かない典型的なもの」、「業者間でスケ石(ダイヤモンドの真ん中に
穴が空いたように見える)として嫌うもの」の3つの見本石を持って、完璧に説明した。

今まで自分の目で見ることができなかったダイヤモンドのカットやキズが
簡単に見えるファイヤー・スコープは、お客様との信頼関係を高める器具
であり、
お店にとっても喜ばれる器具となるだろうと期待した。

ファイヤー・スコープとダイヤモンドのカットの説明を聞いて、
どの宝石店も皆驚き、興味を持った。

「店のダイヤモンドを、この器具で見てもいいですか?」

特別なダイヤモンドを金庫から取り出し、ファイヤー・スコープに乗せて覗いてみる。
美しく輝くカットであると期待して覗いてみるも、いくつか続けているうちに雰囲気が悪くなる・・・・。

どの店にもない、どの有名店にもないのである。
輝かない典型的な石ばかりで、美しく輝く石はどこにもなかった。

ダイヤモンドのカットが二つと同じカットはなく、輝きに絶対必要な角度や面をもって
磨かれていなかったのである。


お店にとって都合の悪い、「見えてしまう器具」ファイヤー・スコープは、
売れるわけがなかった。

現在ではダイヤモンドのカットの技術は進み、綺麗なカットのものが多くなっているが、
この実態を目の当たりにした田村が、美しく輝くダイヤモンドのカットにこだわり続け、
世界のダイヤモンドのカットの常識を変え、ダイヤモンドのカットの進化を導いてきたのである。


これから更なる田村のダイヤモンド探求の旅が始まっていく・・・・。


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