盲導犬にしておくのがもったいないブリスちゃん! | ブリスの自己主張(盲導犬ブリスと犬の気持ちがわからないユーザーとのユニット)

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盲導犬ブリスと犬の気持ちがわからないユーザーとの生活・・・

共同訓練が終わって間も無くのこと。

用事がありブリスと訓練センターに行った時のことだ。

玄関を入ると右側に事務所の窓口とカウンターがある。

土曜で人っ気がなかったので、カウンターから事務所の中を覗いて声をかけてみた。

その時、フト自分の隣で荒い息づかいがして何かの気配がした。

横を見ると、なんとブリスがカウンターに前足をかけて後ろ足だけで立ち上がって、一緒にカウンターの中を覗き込んでいたのだ。

思わず驚いて「うわーっ」と声を出したら、ブリスは慌ててカウンターから前足を下ろした。

事務所に人がいたなら、ユーザーと盲導犬が一緒に並んで窓口から中を覗き込んでいるアングルを見ることができただろう。


まるで飼い主と犬が、飲み屋のカウンターに並んでビールかなんかを一緒に飲んでいる、そんなコミカルなワンシーンを彷彿した。

隣で肩を並べているのがブリスだとわかった刹那、ブリスがペット犬だったら、さぞご主人は楽しいだろうなと思った。

もう二度と盲導犬ブリスはカウンターに前足をかけることはない。ちょっと淋しいかもしれない。




フリスビードッグになれるかも


ブリスは持久力はそこそこだが、素晴らしいジャンプ力の持ち主である。

「ブリスはエネルギーが溜まりやすいので、職場についたら、少し遊ばせてください」と訓練士に言われて、今もそれは続いている。

まだストップの声がかからないのは、訓練士が忘れているからだろうか。

朝、職場ではブリスのお気に入りのドアストッパーを放りなげてあげると、ジャンプしてキャッチ。それを56分繰り返す。

職場の部屋は広くないので遠くまで放るなんてことはできないから、高く放ってあげる。

こうして4年間のリリース&キャッチで、ブリスのジャンプ力は鍛えられてきた。

せっかくだからフリスビードッグの訓練なんかしたらどうかしら。

盲導犬とフリスビードッグの二足の草鞋っていいかも。

フリースタイルは難しいけど、ディスタンス競技ならできるかもしれない。

でもフリスビーの代わりのドアストッパー部門なんてのはないし。

あれこれユーザーは勝手に妄想していたけれど、6歳の声を聞いた最近は、以前のように高く放ったものをジャンプしてキャッチするのではなく、放ったものが落ちてくるのを待ってキャッチするようになってきた。

これは単にジャンプ力がなくなってきたのか、それともジャンプせずとも落ちて来るのを下でキャッチした方が楽だなと気がついたのか。

そういえば、ガンドッグなんてジャンプしない競技もあったけど、どうかなブリスちゃん。