面白い会話シーンを撮りたい。


派手な展開がある映画でもそうでない映画でも会話シーンというのはほぼ確実にあり、ストーリーの結構な割合を占める。(全然話さない映画もあるけど)

 

一口に会話シーンの面白さといっても色んなパターンがあると思うので色んな映画を参照しながら整理したい(記憶に頼るから結構適当で個人的趣向なのであしからず)



 


・豆知識、エピソードトーク


まずぱっと思いついたのがタランティーノの会話シーン。パルプ・フィクションでマフィアの二人の会話ではハンバーガーのフランス?だったか海外での呼び名の違いを話す。

 

 

パルプ・フィクションにおいては豆知識っぽい情報が会話において使われる印象(全部じゃないけど)。

 

あとはエピソードトークを使うパターン。冒頭のカップルが話す携帯一つで銀行強盗をした人のエピソードだったり、マフィアの二人のボスの妻にフットマッサージした部下のエピソードだったり。エピソードを起点に話を広げていく。

 

タランティーノつながりでいえばロバート・ロドリゲスのデスペラードではおしっこをバーテンにかけるとんち話みたいなエピソードトークがあった。


これはそこから広げる、というより一つのエピソード自体でオチがついていて面白い話という感じ。

 

 

「女神の見えざる手」で主人公が神父とシスター?かなんかのたとえ話のエピソードトークもそんな感じ。

 

なのでエピソード的な話を使うときはそこから会話が面白い方向に広がるか(フットマッサージがどれほどエロいことか話すマフィア二人とか)、


それ自体で面白い、という2つのパターンが現状考えられる。(後者で面白く広がっていくパターンもあるかもだけど)

 

かたやデス・プルーフにおいては情報性というより、恋愛のかけひきの話だったり、くだらない口喧嘩だったり生活よりな感じだった。


こういうリアルさの空気感を楽しむパターンもある。(危険が迫っているハラハラ感や、その後の派手なアクションとのギャップあってこそかもしれないが)


 

あと会話シーンで面白かった映画を簡単に思い出すと「マイヤーウィッツ家の人々」「パンチドランク・ラブ」「スーパーバッド」「ブルータルジャスティス」「40歳の童貞男」「バッファロー'66」「メランコリック」「マイ・プレシャス・リスト」などなどなど。


コミュニケーションの食い違いや破綻

 

「マイヤーウィッツ家の人々」では話を聞かない父親との会話が面白い。


 

ベン・スティラーが会社始める話してるのに自分の作品展の話したり。日常生活でもたまにある、”コミュニケーションの食い違いや破綻”を描いているのが面白い。


会話自体だけというよりこの父親のキャラクターから作っていく必要があるが。



相手の話を聞いてないという意味では僕のベスト映画「パンチドランクラブ」の中でも同パターンがある。



主人公のバリーがホテルにいる意中の女性に電話をするシーン


バリー「最後に別れたのは?」


女性「半年ほど前だけど?、、あなたは?」


バリー「、、、結婚は?」


女性「してたわ」


バリー「そうか、、何年ぐらい?」


女性「会って話さない?」


バリー「いいよ、、、出身地はどこ?」



とバリーは相手の質問には答えなかったり、相手の話を聞いたのかと思ったら質問し続けたり笑。


字面で書くとなんだコイツって感じなのだが映画を観ると愛らしくて最高のキャラクター。


 

邦画の「メランコリック」では銭湯で久しぶりに人見知りの主人公が同級生の女の子と会話するシーンで”コミュニケーションの食い違いや破綻”が色々なパターンで描かれている。

 


初め女の子に話しかけられた主人公がしばらく固まって「え、人違いですか、、?」的な一方通行のコミュニケーションになったり、


相手の話を聞いてなくて聞き返したり、


主人公がなんか言おうとしたのか中途半端な話し方をしてお互い「ん、、?」「え、、?」って会話のボールをどっちがもってるのか見失ったり。

 

あとは主人公は返答が遅く女の子は普通だから、会話の間の食い違いが起きる。これがちょっと気まずく、はたから見てる分には面白い空気感になっている。


逆にすごい食って話してくる人と普通の人とか、二人の間をずらせば色んなパターンが考えられそう。


言葉以外に現れる表情や動き

 

ちょっとずれるが、主人公が「一人暮らし?」女の子「うん」と言ったあとの主人公がちょっと下心をだしたような顔をするのもたまらなく面白い。

 

ここでは”言葉以外に現れる表情や動き”が会話の裏にあるキャラクターの心情を描き出している。


会話自体と表情にギャップをつけたり、表立っては言えない下心や内面を反映させると会話に深みが出て面白くなりそう。

 


「アメリカン・パイ」で主人公のお父さんが眉毛をクイっとあげて「お前の下心を見透かしてるぞ、、笑」的な顔をするのも同パターンに入る。


 


コミュニケーションの破綻のパターンに戻るが「マイ・プレシャス・リスト」では主人公が恋する隣人のサイとルームシェアをしているテッドと玄関先で話すシーンが面白い。



まずいきなり、

 

主人公「あなたがテッドね」

 

テッド「、、、」(にやけづらで顔をすこしだけかしげる)

 

というガン無視から入り

 

主人公「サイに連絡する方法は、、?」

 

テッド「バイバイ〜」(扉をしめる)

 

という噛み合ってなさ笑。ちょっとメランコリックのパターンに近い。


あらかじめテッドは変なやつだっていうことの情報が軽く入っているからスッと受け入れられて笑えるのかもしれない。




・予測のつかない会話の流れ


「バッファロー'66」では主人公と女の子の二人の関係性が出来上がってない中での距離感の探り合いであったり、


二人が典型的なキャラクターに当てはまらない行動をとる(男は乱暴に誘拐してから謝ったり、女の子は誘拐されてるのにノリノリで婚約者役を演じたり)ので先の展開や会話の流れが予想できず面白くなっている気がする。

 

 

こういう典型的な言動をしない、もしくは前後の言動に微妙に矛盾を生じさせることで、一貫していない人間のリアルさを描くのもいい。(あくまで言動が一貫していないだけでその人のパーソナリティに一貫性は必要)

 

ちょっと長くなって疲れたので残りはパート2で書くことにする。