スタンドアップ | 映画を観よう

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古くても、新しくても、映画はイイよね!

素敵な映画に出会えた時の気持ちを、誰かと共有したいな♪

スタンドアップ 特別版
¥3,581

アメリカ 2005年

シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、リチャード・ジェンキンス、ジェレミー・レナー 、ミシェル・モナハン、エル・ピーターソン、 トーマス・カーティス、ウディ・ハレルソン、シシー・スペイセク、ラスティ・シュウィマー、ジョン・アイルウォード、ザンダー・バークレイ、クリス・マルケイ


監督:ニキ・カーロ 『クジラの島の少女』

脚本:マイケル・サイツマン 『愛ここにありて』


【ストーリー】

夫の暴力に耐えかねて、ついに2人の子どもを連れて故郷の北ミネソタの町に戻ってきたジョージー・エイムズ(シャーリーズ・セロン)。最初の子サミー(トーマス・カーティス)を産んだのは高校生の時。サミーの父親がわからないということで父親ハンク(リチャード・ジェンキンス)からは、家族の恥として見られていた。実の父親ですらジョージーを快く迎え入れない、そんな町で彼周囲からも冷たい視線を受けていた。けれど、なんとか自分の手で子供達を育てていこうと決心した彼女は、古い友人のグローリー(フランシス・マクドーマンド)と再会して、鉱山で働くことを決意する。それは父ハンクと同じ職場で働くということだった。決して楽な仕事ではないと覚悟していたジョージーだったが、予想を遥かに超える苦痛を味わうことになる。それは肉体的な苦痛ではなく、同僚のほとんどを占める男性たちからの露骨で悪質な嫌がらせによる精神的苦痛の日々だった。



観たいとは思っていたけれど

なんとなく今になってしまいました


実は、で観ようと思っている作品の場合

どなたのところでもレビューはスルーさせていただいていて

この作品も、単純にアメリカのセクハラ裁判のさきがけとなった

勇敢な女性のお話・・くらいにしか思っていなかったのです


確かに、想像を絶するような嫌がらせの数々

あまりにも程度の低い男達に

そりゃもう、腹が立ちました!!


でも、この作品で私が一番に腹立たしいと思ったのは

サミーの出生の秘密が明らかになったとき


傷ついて帰省したジョージーを迎え入れたときの

両親の不自然な冷たさ

娘のことを“アバズレ”扱いする父親と

そんな夫に何もいえない母親


時代。地域性。性格・・いろいろあるのだろうけれど

それは、ジョージーがサミーを身ごもったときと

まったく同じだったのですね・・・


娘に何が起きたのか気づかない母親に

傷ついた娘を抱きしめてやらない父親に

無性に腹が立ちました



けれど、ジョージーの勇気は

彼女の周りを少しずつ変えていきます


これまで夫に対して従うだけだった母親が行動し

娘を守ろうと立ち上がった父親

「娘を誇りに思う」

その言葉はどんなにかジョージーにとって

嬉しかったでしょう


事実を知ったサミーの帰りを待っているときに

ジョージーを優しく抱きしめた父ハンク

そのシーンで私の涙腺は壊れました(汗



この作品でとても重要だったのが

ジョージーを鉱山に誘ったグローリー夫妻


彼女たちは深い優しさと悲しみの中で

ジョージーやサミーを救ってくれます

すごく静かに、とても自然に助けてくれる


この二人がいたからジョージーも強くなれたはず

そして、彼らのおかげで家族の絆も戻ってきた・・

そういってもいいほどの存在です



キャスティングも憎いですねぇ~

グローリー夫妻は特に!!

フランシス・マクドーマンにショーン・ビーン

この二人が本当に見事です


ジョージーは綺麗過ぎるなぁ~と思うけど

あんなに泥だらけになっても美しいシャーリーズ・セロン

あの『モンスター』が嘘のようですが・・


父親役のリチャード・ジェンキンスも

母親役のシシー・スペイセクもさすがですね


ただ、弁護士役のウディ・ハレルソンだけは

ちょっと浮いた感じがしたのは私だけでしょうか・・(汗)


裁判の最後で立ち上がる女性達の中に

モデルとなった女性たちがいたので

あれ?と思って確認してしまいました


ただのセクハラ裁判の映画じゃなかった

今頃になったけど見てよかったです