- クレイジー・イン・アラバマ コレクターズ・エディション/メラニー・グリフィス
- ¥3,700
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アメリカ
メラニー・グリフィス、ルーカス・ブラック、デヴィッド・モース、ミート・ローフ・アディ、ロッド・スタイガー、リチャード・シフ、ジョン・ビーズレー、ロバート・ワーグナー、ノア・エメリッヒ
監督:アントニオ・バンデラス
原作・脚本:マーク・チルドレス
【ストーリー】
1960年代。いまだ黒人に対する人種差別が強いアラバマの田舎町。両親を亡くし兄と二人で祖母の家に身を寄せるピージョー(ルーカス・ブラック)は、貧しいながらも静かに暮らしていた。ある日、おばのルシール(メラニー・グリフィス)が7人の子供達を預けにやってくる。彼女はハリウッドに行って女優としてデビューするというのだ。だが、夢を追って旅立つ叔母は恐ろしい手荷物を持っていた。それは暴力をふるい彼女のことを理解しない夫を殺し切り取った首だった。その秘密をピージョーにだけ明かし、誰にも言わないでと言い残して旅立っていく。
この町の事件では最悪の惨殺事件として、ルシールを必ず逮捕して電気イスにおくってやると凄む保安官(ミート・ローフ・アディ)。妹のことを心配し大切に思う心優しい叔父のダブにだけは、ルシールが向かったハリウッドでの代理人の名前を教えるピージョー。でも、首の秘密だけは誰にも話さなかった。
7人の子供達が同居する祖母宅での生活が困難になったピージョーたちは、叔父で葬儀屋を営むダブ(デヴィッド・モース)の家に移り住む。そこで、ピージョーはテイラーという黒人少年が保安官に殺される現場を目撃してしまうのだが・・・。
アントニオ・バンデラスの監督デビュー作品だそうです!
日本では未公開らしいのですが、もったいない~~~
これ、すごくイイです!
ストーリーは叔母のルシールが切り取った夫の首を持ったまま
ハリウッドへ行き、人気シリーズのTVドラマに出演するロードムービーと
彼女が去った後の、アラバマの田舎町で起きる現実の
まったくかかわりのない2つのドラマが流れるのだけど
これがラストにうまい具合にからんで・・・
最初は何気なく見ていたのですが
しっかり腰を落ち着けて見入ってしまいました!
ルシールは夫の首を冷凍保存ケースに入れて
それを高価な帽子ケースに入れて持ち歩く
時々、夫の声と戦いながら・・・それでもわが道を行く
そして、成功したとき!ちょっとしたアクシデントで見つかって・・
一方、ピージョーは町の人種差別によって死んだ少年と
少年の葬儀に起きた白人による迫害事件の目撃者として
保安官を追放するために証言台に立つ決心をする
叔父のダブが司法省と接触していたから・・
13歳の少年ピージョーはエキセントリックな叔母と
正義感と優しさにあふれる叔父や
迫害されてもまっすぐに前を見ている黒人たちに触れ
成長していく・・・
ピージョーを演じたルーカス・ブラック
そのまっすぐなまなざしに、どこかで観たんだけれど・・・と悩んでいましたが
(ちょっとリバー・フェニックスを思い出させる雰囲気なのですよね)
ああ、そうです!!少年なのに思慮深い眼差しを持つ彼は
『スリング・ブレイド』のあの少年!
この作品でも、理不尽な世界に心を痛め
けれどもまっすぐに成長していく少年を見事に演じていました!
エキセントリックな叔母ルシールはメラニー・グリフィス
似合いますねぇ~~~~こういう役柄
ちょっと頭が弱そうな(ごめんなさい)グラマラス美人
でも、きっと本当に頭が弱いわけじゃなく
実は頭が良い女性なんですよねぇ~~~
最後の演説は、演技かと思いましたが・・・(汗)
そして、この作品でとても素敵な叔父を演じたのは
デヴィッド・モース!
この方、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ではすごい悪人でしたが
優しそうな瞳で話すダブ叔父さんは素敵でした!
逃げている妹を心配しながらも
「今頃楽しくやっているさ、思いっきり楽しむといい」と
言った表情が本当に優しくてよかった!
脇を固める方々もすばらしくて
どの方も一度は見たことのある俳優さんばかり!
でも、ラストでノーマン(リチャード・シフ)が待っていたのが
なんとも言えずしゃれているなぁ~と思いました。
ノーマンはすべて知っていたのかしら??
シリアスでコメディ・タッチで・・・なんともいえない作品だけれど
飽きるどころか最後までルシールはどうなるか?
保安官の悪事を見逃すのか??
結末が知りたくて、しっかり観ることが出来ました。
すごーく得した気分の映画でした!