「第71回カンヌ国際映画祭」のコンペティション部門に選出された
『寝ても覚めても』。
原作は、芥川賞受賞作家の柴崎友香氏による同名恋愛小説。
29日、FCCJ(日本外国特派員協会)で、『寝ても覚めても』の試写
後、会見が行われ、初の商業映画を撮られた濱口竜介監督とこの
作品が本格演技デビューの唐田えりかさん(ヒロインの朝子役)が、
作品への想いをそれぞれ語られました。
<商業映画を作ったことについて>
濱口監督:予算の規模が違うということは、扱うプロデューサー
が違うということで。ただ、『寝ても覚めても』は商業映画なんです
けど、僕のインデペンデント作品をずっと見てきてくれた人がプロ
デューサーになってくれたので、非常に柔軟で、『商業映画のいい
部分を濱口の映画に付け加えよう』というスタンスでやっていただ
きました。非常にフレクシブルな方法で、その延長線上に日仏合
作があり、この作品が世界により出やすくなりました。
<演技について>
唐田えりかさん:撮影に入る前に、監督から「現場では無でいい、
何も考えなくていいから、相手の芝居をよく見て芝居してください」
という指示がありました。本当に、その言葉のおかげで無の状態
になれたと思います。だから、その時その時の反応が自然にでき、
演技に嘘はないんです。
最後に、濱口監督が「唐田えりかさんが現場で高い集中力を持っ
て演じてくれていたので、それについていったら、カンヌまで行っ
ちゃったんです」発言に、会場はやさしい笑いが起こりました。
私が、唐田えりかさんの鋭い感性を感じたのは、恋人役の東出
昌大さんの一人二役の演技について聞かれた時の返答でした。
「麦を演じていた時の東出さんのキスが違ったんです。え?誰、
この人?亮平じゃじゃんって」
『寝ても覚めても(AIKO Ⅰ&Ⅱ)』 予告編 ↓
明日、9月1日より全国公開!
ニューヨーク映画祭、トロント国際映画祭への出品が決定してい
る作品です。
☆FCCJ Fillm Committee
http://www.fccj.or.jp/events-calendar/film-screenings/movie-committee-blog/itemlist/?format=html