ニューヨークを拠点に活動する北海道出身の映画監督が福永

壮志氏。

カンヌ映画祭の新人監督育成プロジェクト「シネフォンダシオン・

レジデンス」 第33回研修生に選ばれた方だ。

 

 

初の長編映画『リベリアの白い血』は、すでに世界で高い評価

を受けている。

*2015年ベルリン国際映画祭のパノラマ部門で正式上映

ロサンゼルス映画祭、最高賞を受賞(日本人として初)

*米インディペンデント・スピリットアワード、ジョン・カサヴェテス

賞にノミネート。(日本人監督として初)

 

<ストーリーとキャストについて>

内戦の傷痕が色濃く残るリベリアで、政府公認の映画組合と

共に制作された初めての映画。
後半には移民の街・NYに舞台を移し、アメリカで生きるアフリ

カ系移民の日常が鮮烈に描かれる。主人公・シスコを演じる

は、自身もゴム農園で働いた経験のあるリベリア人のビショッ

プ・ブレイ。
映画初出演ながら堂々たる演技で、リベリアとNYで揺れる男

の感情を見事に体現した。また日本でも根強い人気を誇る元

バトルスのタイヨンダイ・ブラクストンが音楽を担当し、映画を

引き立たせている。

 

 

<7月27日、FCCJでの会見より>

福永氏の義弟である村上涼氏が自主制作したドキュメンタリー映

像から着想を得て、映画制作に取り掛かった。

2013年、村上氏が、リベリアで撮影監督としてこの作品を撮影中

に重度のマラリアに感染し、ニューヨークの自宅で死去しており、

福永氏は、村上氏の死を考えると複雑な思いであると語った。

 

なぜリベリア人を主演に映画を撮影したかへの問いに、福永氏

は、自身も12年間NYに住む移民であることから、いつか移民の

ストーリーを描きたい、撮りたいという強い思いがあったとのこと。

 

『リベリアの白い血』 

原題は、『Out of My Hand(意味は、「手に負えない」)

http://www.uplink.co.jp/movie/2017/48178

 

8月5日(アップリンク渋谷)よりロードショー。東京近郊にお住

まいの方、ぜひ監督が登壇される初日の5日にご覧ください。

13:25~14:53【上映後舞台挨拶】登壇者:福永 壮志監督

15:25~16:53【上映後舞台挨拶&短編併映】『ノート・フロム・

リベリア』(25分)登壇者:福永 壮志監督

 

北海道 伊達市(福永氏出身地)では8月26~27日に、札幌と室

蘭では、8月下旬~9月にかけて公開予定。

 

 

リベリアの白い血

(2015年/米国/88分/リベリア語・英語) 
監督:福永壮志    脚本:福永壮志
撮影:村上涼/オーウェン・ドノバン
音楽:タイヨンダイ・ブラクストン (ex.BATTLES)
出演:ビショップ・ブレイ/ゼノビア・テイラー/デューク・マーフィー・デニス/ロドニー・ロジャース・べックレー/ディヴィッド・ロバーツ/シェリー・モラドほか
製作総指揮:ジョシュ・ウィック、マシュー・パーカー
製作:ドナリ・ブラクストン/マイク・フォックス
配給・宣伝:ニコニコフィルム
 

FCCJ Film Committee

http://www.fccj.or.jp/events-calendar/film-screenings/movie-committee-blog/itemlist/?format=html

 

福永監督の次作品は、アイヌを題材にした 『イオマンテ(原題) / IOMANTE』。(来夏公開予定)。