『八重子のハミング』
“現代の智恵子抄“とも評された陽信孝の同名著書の映画化!
テーマは「中高年の純愛」
佐々部清監督の”自主的作品”!
(怒りには限界があるけれど)
"I don't think there are any limits to kindness."
優しさには限界がない。
佐々部 清監督、高橋 洋子さん、升 毅さん
<FCCJ会見より>
S(佐々部監督)、M( 升毅さん)、T(高橋洋子さん)
Q1) この映画を作った理由は?
S: 地方の映画祭で出会った観客に、「シニアの映画がない」という声を聞き、背中を押され、「中年の純愛」をテーマにした作品を作って見たいという思いを強くした。
Q2)これまでの作品を拝見し、佐々木監督のことを、「泣かせの名人」と思っています。なぜ、メジャーの映画会社の映画を作らずに、ご当地映画を作ったのですか?(監督の出身は山口市、映画の舞台は山口県の萩市)
S: 本当は、予算がたくさんあるメジャーの映画会社にプレゼンをしたのですが、「中年が主役、介護の話では、若い層は見ない」と断られたのです。それで、「どうしても映画化したい」という思いで、自力で資金を集めました。
予算は少ないが、人間的な意味では豊かな映画を作ったつもり
です。
S: どんどん高齢化していく社会で、2年前、認知症の母を亡くしました。妹が介護をしてくれていましたが、それはもう大変で・・・。友人と会っても、介護の話になり、彼らは多くは語らないのですが。
今、こういう映画がこの国に必要だと思いました。
Q3) 家族やコミュニティの支えが内人が今、増えている。そういうもっと厳しい現実を描いて映画にすることはありですか?
S: ファンタジ―でもいいと思って作りました。 誠吾さんはスーパーヒーローですし。
Q4) ドキュメンタリーとして放送されていますが。
S: NHKで2度、放送されていますが、映画は「夢、希望」ですから。そう思って作っています。
「いとおしい人を愛し続けること」や「優しさ」をテーマにしたかったので、升さんと高橋さんには自由に演じてもらいました。
M: 誠吾を演じるにあたって、緻密な計算をしたつもりです。私は61歳ですが、健康で、体力もあり、若いですので。(注:誠吾は、 四度のガン手術から生還した夫)
40代後半から80歳前を演じ、これだけ年を重ねると、アルクのはこうなるだろう、腰はこれくらい曲がるだろう、声の速度もこうなるだろうと。それ以外の演技プランはなしに等しかったです。
Q) 28年間のブランクでの復帰ですが・・・。
T: 自転車に一度乗れたら、ずっと乗れるように、自分ではブランクとは思っていませんでした。
お話をいただいたとき、この役にとまどいました。長いこと、台詞を反していなくて、病気の人の役ですので。
ですが、監督の「可愛らしい八重子像になってほしい」という言葉に魅かれました。
*升毅 さんと高橋洋子さんが、若年性アルツハイマーと闘う中高年夫婦を演じています。
『八重子のハミング(Yaeko's Hum)』
監督:佐々部 清 原作:陽 信孝 脚本:佐々部 清
プロデューサー:佐々部 清、野村 展代
キャスト:升 毅 、高橋 洋子、文音、中村 優一、安部 萌生、
辻 伊吹、二宮 慶多、上月 佐和子、月影 瞳、朝加 真由美、
井上 順、梅沢 富美男
配給:アークエンタテインメント 劇場:http://yaeko-humming.jp/theater.html
東京など全国7館で公開初日を迎え、各地で満席、立ち見も出たようです。 ぜひ劇場に足を運んでくださいませ。★FCC film committee http://www.fccj.or.jp/events-calendar/film-screenings/movie-committee-blog/itemlist/?format=html |