![]() 深淵のテレパス【電子書籍】[ 上條一輝 ] |
電子書籍サイト“ブックウォーカー”のキャンペーンで…指定された電子書籍(今年発刊された新し目のもの)が決められた上限の金額まで1回だけ安く購入できるクーポンを配布していて、通常価格1599円から1366円引きの97円で購入した、2024年8月発行、上條一輝の「深淵のテレパス」を読了。東京創元社主催のホラー小説賞を受賞した、著者のデビュー作とのこと…新人らしからぬ文章力とお薦めされていたが、著者プロフィールを読むとライターとして活躍しているそうで、“ずぶの素人”ってわけではないようだ。アラサーのOLが、会社の部下に誘われ、怪談イベントに参加、その際に、“あなたが呼ばれています”と指名され、女子学生から不気味な怪談話を語られるという経験をするも…それを境に、自分の家にいる時に、不可解な現象(暗がりから奇妙な音がしたり、ドブのような異臭がしたり)に遭遇するようになる。悩んだ挙句に…オカルトの悩み相談をしているユーチューバーに相談することになる。主人公は、どちらかというとこのユーチューバーの方で、本職は映画宣伝会社に勤める先輩女性社員と、後輩男性社員のコンビ。女性の方が男勝りで姐御肌…男性がそれに付き合わされ、引きずり回さられる…ここは若干、ラノベ感あるキャラ設定、関係性。とりえず依頼を引き受け、原因を究明しようとするが…なかなかうまくいかない。そこで、女性先輩の人脈を使い、これまた個性豊かな連中が調査に協力…元天才超能力少年や元刑事の探偵など。他にも、途中から意外な能力を持った助っ人も加わる。専門家が怪現象の究明に乗り出すというところは、定番ながら…自分は映画の「インシディアス」シリーズっぽいかななんて思った。作中の引用作品として鈴木光司の「リング」と「仄暗い水の底から」が挙げられており…呪いの原因を究明していくみたいな展開、構成はそっちともけっこう似ているかもしれない。あとは…胡散臭い肩書の連中が寄り集まってドリームチームを結成する感じとかは、原作は未読なんだけど映画の「来る」(原作小説「ぼぎわんが、来る」)っぽくもあった。ちなみにこの作品が受賞したホラー大賞の選考委員の1人は「来る」の原作者・澤村伊智だった。あの作品、この作品をかいつまんでるなって印象も無きにしも非ずだが、やっぱ登場キャラクターが魅力的で、エンタメとしてうまくまとまっていた。せっかく映画宣伝会社の社員という設定なんだから、それこそもっと先輩後輩コンビにホラー映画の蘊蓄とか語らせても良かったかも。ホラー映画にとどまらず、様々な映画から対処法を引っ張ってくるみたいなこともさせていいかもしれないね。今後に期待する作家さんですね…ぜひシリーズ化、続編をお願いします!

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