渡辺裕之 天使の腑 警視庁特命捜査対策室九係(光文社・文庫) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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何年か前に強制退会トラブルの時に、予備で登録したID。本家ブログの更新を再開しています⇒http://ameblo.jp/eigasuki/ ここでは読んだ本の忘備録を書くつもりです。書籍購入はブックオフ中心なので、新作は少ないかも?

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ブックオフの古本110円で入手…2019年12月発行、渡辺裕之の「天使の腑 警視庁特命捜査対策室九係」を読了。少数精鋭の未解決事件専門部署“特命捜査対策室九係”の活躍を描く1冊前に読んだ「迷宮の門」に続くシリーズの2作目。今回も事件の発端は“自殺”から…60代主婦の首吊りが偽装殺人ではないかという疑いから、捜査は始まる。現場の感触的には、やっぱり自殺の可能性が濃厚だったが、死んだ主婦の夫も、一か月前に交通事故死していることがひっかる。やがて夫の交通事故の方が他殺だった可能性が浮上。その証拠を調べられたくない何者かが、捜査妨害を企てる。冒頭のプロローグで、男性が交通事故に見せかけられ殺されるんだけど、それが前述の“夫”である。ようやく警察がその事実を突き止めて以降、事件の背後に違法臓器移植が絡んでいるのではないかとわかってくる。主人公である九係刑事の1人・岩城は上司の密命を受け、中国・北京へ飛んでその証拠を見つけ出そうと奮闘する。また偽装自殺ネタかよ?1作目と一緒じゃんと思わせておいて、いろいろと変化球を用意している。中盤以降は、著者お得意の国際謀略要素も入ってきて、1作目で感じた“アクションの物足りなさ”を今回は払拭してくれる。中国に舞台を移してからは、だいぶ前作と雰囲気も変わり、なかなか面白かったですぞ。それでいて、日本で起きていた、前半で地道に調べていた事件の方でも…アッと驚く予想外の真相を最後に用意してあったりして、ミステリーとしての驚きも忘れていなかった点を高く評価する。真犯人はお前だったか!また、今回は出番が少なかった九係の一番下っ端刑事・加山も、そして単身中国に乗り込んでいった岩城にもラブロマンスが用意されていて、今後の展開にも影響してくるのかな?なんて気になってしまう(今年の8月に3作目が出ているがまだ未所持)。特に岩城といい雰囲気になる“あの人”は、もっと活躍が見たい…ぜひ続編での再登場を願いたい!