マイケル・ロボサム 生か、死か〔下〕(早川書房・文庫) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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何年か前に強制退会トラブルの時に、予備で登録したID。本家ブログの更新を再開しています⇒http://ameblo.jp/eigasuki/ ここでは読んだ本の忘備録を書くつもりです。書籍購入はブックオフ中心なので、新作は少ないかも?


ブックオフの古本110円で購入した2018年3月発行、マイケル・ロボサムの「生か、死か〔下〕」を読了…2016年にポケミス(新書版)で出た作品を文庫化して二分冊したものの下巻…1冊前に読んだ上巻の続き。10年前に強盗を働いた男が、あと1日我慢すれば、正式に釈放されたはずなのに刑務所から脱走…いったいどんな理由があるのか?男とも面識のある女性FBI捜査官が追跡を始める一方で、男と因縁のある保安官も行方を探してたり、はたまた“謎の組織”が男のムショ仲間を無理やり外に連れ出し追跡者に仕立て上げたり。上巻終了時点では、10年前の謎の断片は明かされていたものの、まだ全体像はつかめない感じだった。そしていよいよ下巻…わりと早い段階で、“こういう理由じゃないか”と脱走した男の“目的”は予想できるまでにはなるんだけど、なかなかそれが確定せず読者を引っ張り、なんだかもどかしい。現在の逃走劇と、真実に至るまでの過去が並行する形で物語が進み…最後はスリリングなアクション展開になだれこむ。上巻に比べると“コイツ何をしたんだろう?”感はかなり薄れてきたが…どうやってこの状況を抜け出すのか?ハッピーエンドとアンハッピーエンドのどちらが待っているのかなど、最後まで読み進ませる吸引力は持続する。主人公と敵対する“悪党”が本当にクソみたいな連中だった。個人的には、無理やり追跡者に仕立てられてしまったムショ仲間のモス(キャラクター名)が良かったな…彼にも何らかの恩恵がちゃんとあることを祈りつつ、最後まで読み切った。週のはじめに読んだハーラー・コーベンの「偽りの銃弾」に続き、本書でも作家の堂場瞬一が帯に推薦文を書いていた。


マイケル・ロボサム 生か、死か〔下〕(早川書房・文庫)