柚月裕子 朽ちないサクラ(徳間書店・単行) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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何年か前に強制退会トラブルの時に、予備で登録したID。本家ブログの更新を再開しています⇒http://ameblo.jp/eigasuki/ ここでは読んだ本の忘備録を書くつもりです。書籍購入はブックオフ中心なので、新作は少ないかも?

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ちょっと前に文庫版が出たばかりなんだけど…自分は2015年2月発行のハードカバー単行本版をブックオフの古本200円で見つけていた、柚月裕子の「朽ちないサクラ」を読了。ストカー被害の相談を受けていた被害者が殺されてしまった、しかも被害届の受付を先延ばしにし、その間に担当部署が慰安旅行に出かけていたという“スキャンダル”をマスコミにすっぱ抜かれてしまった、東北のとある県警。市民からは苦情が殺到し、警察内部では“密告者探し”が始まるなど一大事。そんな県警の広報広聴課で働く女性職員は、サツ周り担当の新聞記者をやっている高校時代の親友が記事を書いたのではないか、その情報源は“自分”じゃないかと考え、相手を責めてしまうんだけど…親友はきっぱり否定。濡れ衣を晴らすと言い残し、その後、謎の死を遂げてしまう。事件を捜査する刑事とは別に、女性職員は独自に親友の事件を調べはじめ、発端であるストーカー殺人の隠された“秘密”にも迫っていく。メイン登場人物の“経歴”、途中でいきなり絡んでくる“カルト教団の話”、そして“朽ちないサクラ”というズバリなタイトルから…わりと早い段階から“真相”や“真犯人”を予想することは可能だ。導入部や、中盤で死者が増え、事件の広がりを予感させるあたりはわりと面白く読めたんだけど、最後が少々物足りなかった。あそこまで“真相”に迫ってしまったのならば、主人公自身にも、身の危険が迫るような…スリリングな展開が欲しかった。もし、物語の中で描かれた“複数の死”が…主人公たちの推測・推理通りの”殺人”なのであれば、主人公も口封じの対象にされるべきだと思うんだけどなぁ。


柚月裕子 朽ちないサクラ(徳間書店・単行)

柚月裕子 朽ちないサクラ(徳間書店・単行)