十津川警部「狂気」-【電子書籍】 |
楽天Kobo電子書籍ストアのサイトで使えるクーポン券を入手したので、タダ同然で購入し、パソコン画面にて通読…20年ぶり位に、西村京太郎を読んだ。自分はやっぱり電子書籍って苦手で、紙の本の方が好きで、読みやすいと思うんだけど…初めて、電子書籍で読むなら、軽く読めるものがいいなということで、京太郎を選んでみた。最初は、やっぱりパソコン画面をずっと追い続けるのに慣れなくて、文字が頭に入ってこなかったが、しばらく続けていると、サクサク読めるようにはなった…相変わらず西村京太郎らしい、単調な文体で読みやすいことは読みやすいと思う(読書は質より量という人にいいんじゃない?) 物語の中身は…猟奇殺人を扱ったもの。お馴染みの十津川警部とカメさんがその事件を調べる一方で…女子大生の女の子が、ちょっとミステリアスな男性に出逢い、ひとめぼれするんだけれども、その男が“知人が殺人犯”であるということに悩んでおり、実際にその女の子の周辺でも事件が起きると…そんな内容。 出だしの猟奇的な感じは悪くなかった…昔よく読んだトラベルミステリーものとは印象が違って、ああ、こういうタイプの作品も書くんだなぁって思ったんだけれども、後半のサイコサスペンス調の展開はミステリーとしては使い古された感があって拍子抜けしてしまった。なんか、まんまのオチでした。 発刊の時期が新し目のものを選んだつもりだったんだけれども…何度も色々な出版社で書籍化が繰り返された作品のようで、実際は2001年発表の作品の角川文庫版…の電子書籍版だった。事件に関わってくるネット描写だったり、情勢の描写もなんとなく古さを感じたのは、そのあたりも影響かな?