暴落(2025年)
日本初登場作品をソフトリリース、または劇場公開前に放送するWOWOWのジャパンプレミアでエアチェックしておいた「暴落(原題:폭락/英題:Crypto Man)」を鑑賞。実際にあった仮想通貨にまつわる事件を題材に、渦中の人物の生い立ちを紐解いていくような内容…日本でも、一時期、“ビットコインが消えた”みたいなニュースが話題になったけど、結局どうなったんだろう?投資やらなんやらまったく興味なく、当事者じゃないから、顛末がわからん。えーと、主演の俳優さんは2024年11月に急逝(自殺なのかな?)してるそうで、本作が遺作とのことです…。
幼い時に父親は家を出てしまい、シングルマザーとなった看護師の母親に育てられたヤン・ドヒョン…母親は身分を偽ってまでドヒョンを名門校へ入学させ、ドヒョンもそれに応え、猛勉強して、無事に大学へと進む。やがて、大学内のエリートたちが集まる企業サークルの面接に、理工学部のカン・ジウと共に合格。その後、2人で組んで起業支援金に何度も応募、何度も失敗を繰り返しながら…仮想通貨“マミー”を生み出し、一躍、時代の寵児へと登り詰める。しかし、詐欺まがいの商法で米国証券取引委員会に目を付けられ、嘘が原因でカンとも決別してしまう!
出自が貧乏な母子家庭でありながら、起業家としてブームの暗号資産(仮想通貨)で荒稼ぎするも、最終的には周囲から詐欺師扱いされ、どん底に落ちた男の話…結局は、チンケな泥棒(企業支援金をだまし取っていた)が、掌で踊らされているとも知らず(はじめっから捨て駒にしか考えていないハイエナみたいな連中が、資金援助を餌に近づいてくる)、あたかも自分が神になったとでも錯覚を起こして、バカを見たって感じの話よね。話は、離婚した主人公の母親が…怪しげな祈祷師?占い師?から高級住宅街へと引っ越せって言われるところから始まる。
その後、高校入学の際に…金持ちの奥様に“謝礼を払って”身元を借り、金持ちのフリして、無理やり名門校へと進ませる。そして、息子の方も、母親がついた嘘にのっかり、高級住宅街に住む金持ちの息子を演じながら、大学受験に備えている。クラスに障害を持った生徒がいて、主人公は内心、そいつのことを蔑み、嫌っている。なんだけど、自分よりも成績が劣るその障害を持っていた生徒が、自分が狙い、教師も太鼓判を押していた“海外交換留学”の枠をかさらってしまう…そこで明らかに“障害が理由に優遇された”というのを確信するのであった…。
さらに、その競った障害を持った生徒が、詐病である可能性の疑惑も抱くのだった…。やってらんねぇって思いながらも、死に物狂いで猛勉強し、大学に入学できた主人公…そこで、学内の選ばれたエリートだけが所属することができる起業サークルの一員に加わることになったんだけど、実は先輩学生たちは、口先だけのペテン師、無能な馬鹿ばっかだった。それでも、起業支援金を使い込んだ先輩の尻ぬぐい(粉飾決済の手伝い)なんかをしながら、経験を積み、悪知恵を働かせ…自分も同じような道に進んでいく。既に将来の転落は見えていた感じだな。
障害者のフリをして得をするヤツがいるという学びから、支援金をだまし取ることを思いついた主人公。その後も、いわゆる“計画倒産”的なビジネスで食いつないでいたんだけど、ある時、仮想通貨で波に乗ってしまい、時代の寵児と周囲からやたらともてはやされるようになるが…。主人公には大学入学を機に、知り合った相棒がいる…本当は、自分も同じ“貧困層”出身なくせに、金持ちのエリートだと信頼して、慕ってくる相手に、“これからも、お前を蔑んだりしないぜ”みたいな上から目線なことを平気で言い放つしね…ホント、薄っぺらいヤツだなって思ったよ。
“偽り”の成功を手にした途端、ガラリと人が変わって、段々と相棒も蔑ろにするようになる。そして、結局、最初についてしまった嘘がきっかけで、2人の間に溝もできる。まぁ、あとは調子ぶっこいて、破滅に向かってGOって感じ。ちょっとマーク・ザッカーバーグの半生を描いた「ソーシャル・ネットワーク」っぽい感じもするんだけど、韓国人が主人公、韓国映画ということで、もっと闇深い。時代の寵児が、一転して、崖から転がり落ちるところは、日本のホリエモン騒動も思い出す。この映画が原因かわからんが、こんな役を演じてれば、役者もメンタルやられるか?
監督:ヒョン・ヘリ
出演:ソン・ジェリム アン・ウヨン ミン・ソンウク ソ・ヒジョン チャ・ジョンウォン
【サントラのデジタル配信はこちらです】
Crypto Man (Original Motion Picture Soundtrack) (Instrumental)
