フォーリング・ダウン(1993年) | 勝手に映画紹介!?

フォーリング・ダウン(1993年)

フォーリング・ダウン [DVD]

 

WOWOWのマイケル・ダグラス特集で「フォーリング・ダウン」を放送していたのでエアチェックして鑑賞…特に初放送でもない旧作だけど、WOWOWではけっこう久しぶりな気はする。当時、劇場では見れなかったんだけど…その後、レーザーディスクを購入して鑑賞している。今では、DVDもブルーレイも出ているので、見るのは難しくないと思う。自分はレーザーディスク以降はソフトで買い直していない…けっこう前に、たぶんWOWOWで録った記憶はあるんだけど、その時は画質を落として焼いて、その後…見ないままだったかも。今回は放送画質で録画。

 

猛暑のロサンゼルス、大渋滞の高速道路…ナンバープレートに“D・フェンス”と書かれた車に乗っている男は、我慢の限界に達し、車をその場に乗り捨て、立ち去ってしまった。その後…韓国人の経営するコンビニに立ち寄った男は、両替に応じない店主と口論。店主が自衛のために取り出したバットを奪い取り、商品の値段が相場よりも高いことに激怒して暴れる。店を出た男は、今度はチンピラにからまれるもバットで応戦して撃退、その際にチンピラが落としたナイフを拾う。やがてチンピラが仲間を連れ報復にやって来て、乱射事件を起こすのだが…。

 

木製バットから始まり、ナイフ、銃、果てはバズーカ…ブチきれたオッサン、マイケル・ダグラスが…わらしべ長者的に、次々と協力な武器を手に入れ、それを使って自分の行く手に現れる、様々な障害を排除…時にそれが人殺しだったりもするので、警察からも追われる。本人曰く、“ただ妻子の待つ家に帰りたいだけ”ということなんだけど…嫁さんとは既に離婚していて、マイケル・ダグラスが半ばストーカー化しているというのも追々わかってくる。他にも、マイケル・ダグラスが暴走する原因なんかがあって…そういう部分も、物語の中で徐々に明かされていく。

 

事件の内容が…かなり凶悪化していくので、まさか中心にいるのが、ただのオッサンだとは、警察も思っていない。ストーカー化を恐れる嫁さんからは、警察に通報が行き、警官もやって来るんだけど…2つの騒動がイコールで繋がっていないので、嫁さんを警護していた警官も途中で帰ってしまう。唯一、事件の核心に気づいたのが退職間近の老刑事ロバート・デュバル…しかし、ほとんどの同僚がデュバルを煙たく思っているので、デュバルの名推理をまったく本気にしない。仕方なく本人が動き出すが、更年期障害の嫁さんがいつも電話で邪魔してきたり…。

 

そんな感じの話やね…一番、印象に残るシーンは、やっぱハンバーガーショップのくだりだ。時間が数分過ぎただけで、朝メニューから昼メニューに切り替わっちゃって、マイケル・ダグラスが“俺は朝メニューが食いたいんだ”って駄々をこねる…しかし、定員のねーちゃんはそっけなく無理だと言い、呼び出した店長も同様の態度。そこで、入手したばかりの銃を取り出して脅す…結局、気が変わったマイケル・ダグラスは昼メニューで妥協するんだけど、今度はサンプル写真との違いに激怒。世の中の多くの人が思っている理不尽を代弁している名シーンだな。

 

若い頃はエンタメとして普通に面白い映画だなって見てたんだけど…50も見えてくる年齢で見返すと、よりオッサンに感情移入してしまう。理不尽だらけの世の中に、こうして自分もブチきれたいって、ちょっとは思っちゃうところもあるし。米たけーよ、野菜もたけーよ…俺たちどうやって生きていけばいいんだよ(みんな思ってるでしょ?)。でもさ、結果や結末がどうであれ…オッサンには、“可愛い娘”という、まだ縋れるものがあったから救われてる部分ってあるよな。独り身で、高齢の母親を抱えている自分なんか…もうお先真っ暗。見終わった後はけっこう憂鬱。

 

 

監督:ジョエル・シューマカー

出演:マイケル・ダグラス ロバート・デュヴァル バーバラ・ハーシー フレデリック・フォレスト

 

 

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