女子大小路の名探偵(2023年) | 勝手に映画紹介!?

女子大小路の名探偵(2023年)

 

WOWOWでエアチェックしておいた「女子大小路の名探偵」を鑑賞…大嫌いな秦建日子が原作・脚本を担当しているので、見る気なんかまったくなかったんだけれども、映画製作中に起きた“主演女優の交代劇”というスキャンダルが記憶に残っており、本来の主演女優、本仮屋ユイカを一時休養にまで追い込んだ作品だけに、気にはなった。というのも、本仮屋が製作側と揉めた原因が“脚本の内容(=秦建日子の原作、脚本がゴミ)”ってことらしいじゃん…それで原作者を怒らせたと。ネットでも当時は本仮屋が叩かれてたけど、オイラは逆に応援したくなった。

 

名古屋市中区で女子中学生の遺体が発見されたが…まもなくして、同じ中学に通う佐野あすかが、公園で心肺停止になって倒れているのが発見された。警察は同一人物の仕業と考え、捜査を開始するが…担当する刑事の緒賀は第一発見者のバーテンダー、広中大夏を怪しんでいた。なんと大夏と被害者あすかのスマホに、同一人物とみられる謎の人物ヤマモトの番号が登録されていたのだ!もちろん犯行を否定する大夏は…岐阜のクラブで働く姉・美桜に連絡、弁護士を紹介してほしいと頼む。美桜は店の客で、弁護士の望月を伴い、直ぐに警察へ向かう。

 

脚本にケチをつけた本仮屋ユイカが正しかった…それをオイラが証明しようという義務感、なんて言ったら大げさだが(笑)、とりあえずツッコミどころをピックアップして、茶化してやろうという気にはなっていた本作。予想はしてたけど…想像以上に、なんだこりゃぁな内容。絶対に関係者のサクラか、そうじゃなければ狂信的な剛力彩芽(本仮屋の代役)ファンがいるのかもしれないけど…アマプラの配信ページ(有料)の点数が、今現在★マーク5点というのが一番の謎だったりする…お前ら、目が腐ってるのか?ただし、点数つけてるのは2人だけだけどな(笑)

 

ご当地映画といえば何でも許されると思っているのか、これ見よがしなタイアップがとにかく目障り…同じ剛力彩芽が出ていた、「お終活 再春!人生ラプソディ」なんかも、タイアップが目立ち、なんだかなぁって思ったが…本作に比べれば、まだマシな方か?いや、どっこいどっこいかな?別にタイアップが悪いわけじゃないが、もう少しうまく作品に落とし込めないものなのか?タイトルの“女子大小路”っていうのは名古屋の歓楽街の名前…てっきり主役の剛力が女子大生役なのかと思った。いや、冒頭は大学の講義シーンから始まるが、剛力は聴講生だったのね。

 

本来は…岐阜のクラブで働いている、口の悪い(元ヤンなのか?)ホステスで、剛力曰くボケはじめた母親・戸田恵子と2人暮らし。幼い頃に父親は出奔、弟がいるんだけど…剛力とはソリが合わず、家からたたき出して行方不明。なんだけど、そんな弟が…ねーちゃん助けてくれと連絡してきたことで、騒動に巻き込まれる。名古屋の女子大小路でバーテンダーをやってる弟、なんと連続殺人(2件のうち1件は被害者がまだ生きてるので未遂だけど)の容疑者にされてしまったのだ。剛力は仲が悪いといいつつ、客の弁護士を引き連れて、警察に乗り込む…。

 

っていうか、直ぐに容疑も晴れてたし、弁護士をわざわざ連れて行った意味がなさそうだったけどな…。金がないくせに、女好きな弟は…気になる女の尻を追いかけまわしてるうちに、なんか警察に目をつけられ、殺人の容疑までかけられてしまったらしい。弟が惚れてる女というのが児童相談所職員で、事件に巻き込まれた被害者を担当していた。弟は、女の気を引くため、懲りずに事件にクビをつっこみ、なんらかのトラブルが持ち上がる度に“バカな弟なんて大嫌い”と言ってる姉・剛力彩芽に泣きつく。ていうか、この姉弟、ろくに推理もしとらんが、どこが名探偵?

 

せめて「女子大小路の迷探偵」くらいにしておいた方が、タイトルに偽りなしだと思うのだが?こりゃー、こんなとっちらかったキャラ設定とストーリー…本仮屋ユイカが困惑したのも納得できるよな。ただ、怪我の功名とでもいえるのか…剛力彩芽に変更された事で、妙な部分の説得力が増すという。なぜか年上のオッサン大学教授・田中要次に惚れてる謎設定(彼の前では乙女になる)、また困ったことがあると、金持ちの弁護士・今野浩喜にすかさずすり寄る。剛力の演じるキャラが、オヤジ好きで、金持ちを手玉に取るのが上手い!前澤友作にぜひ見てほしいよ。

 

真相にまったくたどり着いていない弟を生贄にして真犯人をおびき寄せる非情な剛力(偉そうな御託をならべるも、犯人からもツッコまれてた)、まんまと素人の策略にハマる真犯人…最後の最後まで頭を抱えたくなる。昨今の邦画大作やテレビドラマのせいで、原作改編が悪いという風潮に拍車がかかっているが…こと秦建日子作品に関しては、他の脚本家の手で、もっといじくりまわした方が、まともな作品ができるのではないか?メーテレ(名古屋テレビ)の開局60周年記念作品とのことだが、こんなもんテレビ朝日の深夜ドラマ枠で見れば充分な内容だよな。

 

 

監督:松岡達矢

出演:剛力彩芽 醍醐虎汰朗 北原里英 今野浩喜 遼河はるひ 田中要次 戸田恵子

 

 

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女子大小路の名探偵

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