告発の先に(2021年) | 勝手に映画紹介!?

告発の先に(2021年)

Les Choses humaines

 

日本初登場作品をソフトリリース、または劇場公開前に放送するWOWOWのジャパンプレミアでエアチェックしておいた「告発の先に(原題:Les Choses humaines)を鑑賞…有名人を両親に持つ青年が、母親の新しい恋人の娘をレイプした罪で逮捕されるも、本人は犯行を否定、合意の上だったと主張…やがて事件の真相究明は裁判に委ねられることになるというフランスのサスペンス。母親役は人気女優のシャルロット・ゲンズブール…レイプ事件の容疑者になる息子役は実息で、監督を務めているのが旦那だそうだ…この題材を家族で撮るフランスすげー。

 

アメリカに留学中のアレクサンドル・ファレルが一時帰国するも…ジャーナリストの父ジャン、コラムニストの母クレル共に、なかなか忙しくて再会する暇がない。そんなアレクサンドルは、ある女性とヨリを戻そうと必死になっていたが、なかなかうまくいかない。やがてクレールと食事をすることになり、その席でクレールの新しい恋人アダム、その娘ミラと顔を合わせることに。クレールとアダムの勧めで…アレクサンドルとミラは一緒に外出することになったが、後日、その時にレイプされたとミラが主張。アレクサンドルは逮捕され、数年後に裁判が開かれることに!

 

邦題はレイプ被害を描き、ジョディ・フォスターがアカデミー賞主演女優賞を獲得した1998年の名作「告発の行方」を意識したものだろう…内容的には、加害者が無実を主張する姿も同等に描かれており、さしずめレイプ版の「それでもボクはやってない」ってところだろうか?被害者、加害者…両者の視点で描き、最終的には裁判で“何があったのか”をあぶり出す構成だが…肝心な行為に及んでるシーンは詳細に描かず、結局、無理やりなのか、合意なのかは、藪の中?こういうところはリドリー・スコットの「最後の決闘裁判」を彷彿とさせる、羅生門スタイルだ。

 

登場人物、関係性を描く序盤は…だらだらとした会話劇が多く、展開がのろく感じるけど、両親も息子も、日常的に“ヤルことはヤってる”、性的な奔放さが伝わってくるのはやはりおフランスらしいなと…。有名ジャーナリストの父親、コラムニストの母親…こちらは離婚しており、その息子が、留学先のアメリカから一時帰国。しかし、親は2人とも忙しいようで、ほったらかし。息子は息子で…別れ話がこじれているカノジョに未練たらたら、強引なヤリたい、ヤラせろメールを送り付けたりもし、根負けしたカノジョが一度だけ会ってくれたりもするが、結局フラれる。

 

その後、ようやく母親と会うことができたんだけど…なんと、母親も今付き合ってるカレシを見せつけたかっただけだったり。その母親のカレシには年頃の娘がいて、母親とカレシは…自分たちがヤリたいから、それぞれの息子、娘に、一緒に出掛けたらどうだとけしかける。まぁ、その後…“疑惑のレイプ事件”が発生してしまったのね。一方、なかなか会えない父親の方も…仕事関係の若いインターンを部屋に連れ込み、“もう年で、無理だ…”って言ってたのに、相手に元気にさせられちゃって、けっこう話が進んでからだけど、最終的に子供まで作ってやがんの。

 

両親もお互いの新しいパートナーと乳繰り合ってる間に、息子がとんでもないことをしでかしたと。元カノにけっこう強引に復縁を迫ってもいたので…視聴者からの視点での息子の印象は、“レイプくらいしそう”に見える。ただ、両親…特に父親は、“息子はイケメンだから、レイプなんかしなくてもヤレる”と、妙な自信で反論をしたりもするんだよな。最初はヤってないと否定してたのに…警察から追及されると、フェラだけした、合意だったと。その後も、出される証言、証拠によって主張は微妙に変化をするが…アレは合意だった、自分は無罪だという点はブレない。

 

一方、被害者の女性も…最初は処女だって言ってたのに、レイプ前から既に経験済みだったり、行為の時に酒やドラッグをやってるのが判明したりと…ボロが出始める。いや、でもレイプ自体は起きたんだ、自分は深く傷ついたと主張。でも、息子の弁護士は…やっぱり合意があったんじゃないの?レイプって騒いでるのは、相手を貶めるのが目的ではないかと攻めてくる…。確かにね、この騒動のせいで、影響は各々の両親にも波及…被害者の母親と、加害者の娘が、そのまま恋人同士でいられるわけがないよね。あれ、そういうのももしや関係があるのか?
 

被害者も加害者も…人格が否定されるくらい、警察の取り調べや、その後の裁判で執拗な追求を受ける。いわゆるセカンドレイプの実情なんかも描いており…こういう事件を起こさない、トラブルに巻き込まれないのが一番だなと、改めて気を引き締める。いやいや、大丈夫…アンタにゃそんなチャンスも元気もないから。いや、わからないだろ…最近も70のじーさんが(ヤったのは60代の頃か?)、若い女を孕ませ、暴行したって、某有名人が叩かれたばかりじゃないか。あの人の年齢に比べれば、オイラなんてまだまだ若造だぞ、まだイケる…はず、たぶん(汗)

 

 

監督:イヴァン・アタル

出演:シャルロット・ゲンズブール マチュー・カソヴィッツ ベン・アタル スザンヌ・ジュアネ

 

 

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DVD Les Choses humaines ※輸入盤、日本語なし、リージョン未確認

Les Choses humaines

 

 

 

Les Choses humaines Les Choses humaines



 

YouTubeに予告編があったよ!

 







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