夜の大捜査線(1967年) | 勝手に映画紹介!?

夜の大捜査線(1967年)

夜の大捜査線 [DVD]

 

ここ最近、エアチェックディスクの整理も兼ねて…録りだめしてある旧作映画を率先して見ている。今日はシドニー・ポワチエの「夜の大捜査線」と、その続編2作品をまとめてイッキに鑑賞。作品賞をはじめとする当時の米アカデミー賞5部門を受賞したことで有名な本作…本家WOWOWでも毎年、アカデミー賞シーズンになるとリピートされてるけど、系列の現WOWOWプラスが、まだシネフィルWOWOWだった頃にシリーズ3作品をまとめて放送してて、それを1枚のディスクに焼いて保存してあったものが見つかた…ということで、まずは1作目の感想から。

 

ミシシッピ州の田舎町スパルタ…深夜にパトロール中の警官サムが、町の有力者の死体を発見!署長のギレスピーもさっそく現場にやって来て捜査を開始する。やがて、サムが駅構内で不審な黒人男性を見つけ、署に連行するのだが…その黒人男性は、実家に帰省中だったフィラデルフィアの殺人課刑事バージル・ティッブスだった!警官はもちろん、住民の多くが黒人に偏見を抱いており、バージルも不当な扱いを受けるのだが、行きがかり上、殺人捜査に不慣れな地元警察に協力することに。やがて容疑者が浮上するも、バージルはシロだと判断する!

 

確か中学生くらいの時に、NHKの衛星放送でやってて、VHSに録画して見たのが最初じゃないかな?その後、円盤では買わなかったので、あまり見直す機会はなかった…ちなみに続編2作品の方は、存在は知ってたけど、まったくの初見である。まだまだ人種差別が色濃く残ってる時代、地域で…殺人事件が発生!その直後、パトロール中の警官が、深夜の駅で列車の到着を待っていた黒人男性シドニー・ポワチエを発見!コイツは怪しいと、職質をかけて、そのまま横柄な態度で警察へと連行…署長のロッド・スタイガーも似たような態度で尋問してくる。

 

最初は黙って…白人警官たちの横柄な態度に従っていたんだけど、実は自分も警官であるとバッチを見せて、身分を告げる。それでも、生意気な黒人めと上から目線な白人警官たち。シドニー・ポワチエも、疑いが晴れれば、とっととその場を辞すつもりでいたんだけれども…身元照会で連絡をとったポワチエの上司が、捜査に不慣れな田舎警察に協力してやれと、要らん事を言う。警察署長も最初こそ…つっけんどんだったけど、確かに捜査に不慣れなのは事実、渋々頭を下げて協力依頼…ポワチエはまずは被害者の検死に立ち会い、状況把握に努める。

 

一方、地元警察は一応、ポワチエに協力の打診はしたものの…なんとか自分たちで事件を解決しようと、容疑者をとっ捕まえてきた。しかし、ポワチエが検死から導き出したある事実で、その容疑者はシロだと言い切る。ポワチエと地元警察のやり取りを見ていた…被害者の嫁、未亡人が、あの黒人刑事に捜査させなさいと無茶ぶり!この未亡人を怒らせると、田舎町の雇用問題とかにも大きく影響するので、町のお偉いさんたちも逆らうことができず、署長も右へならえ。かくして、本格的な捜査が始まるも…行く先々で、黒人というだけで弊害が生じてしまい…。


アカデミー賞を獲った名作だけあり、今さら語る必要もないくらい、普通に面白い。いや、中学生の時のオイラは…まだ差別とかそういうものに対しての知識も乏しかったので、ちょっと地味だなくらいの気持ちもあったのだが…今見ると、どんな逆境でも、毅然とした態度で応じるポワチエのクールさが激シブでカッコいいなと感じる。白人たちとの一触即発な緊張感、徐々に距離を縮める署長との関係性もよく描けている。ミステリーとしても意外とフェアであり、証拠と推理の積み重ねで犯人像に迫り、二転三転…最後に“お前が犯人か!”という意外性も味わえる。

 

 

監督:ノーマン・ジュイソン

出演:シドニー・ポワチエ ロッド・スタイガー ウォーレン・オーツ リー・グラント ジェームズ・パターソン

 

 

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