潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断(2023年) | 勝手に映画紹介!?

潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断(2023年)

 

映画の情報サイト“映画の時間”さんで募集していた「潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断」のオンライン試写会に応募しておいたら、なんか当たったみたいで…7月5日の公開前に、自宅で鑑賞できてしまいました!せっかくなので雰囲気を出そうと、家族所有のノートPCをHDMIでプロジェクターとアンプに接続、じっくりと堪能させてもらった。作品の内容は、タイトルでお分かりの通り、潜水艦映画であり、イタリアの潜水艦乗りの視点で第2次世界大戦を描いた戦争映画でもあります。地元の映画館でも予告が流れていたので、気にはなっていたんだよな…。

 

1940年9月29日、イタリアのラ・スペツィアにある王国海軍工廠にサルヴァトーレ・トーダロ艦長以下、潜水艦コマンダンテ・カッペリーニの乗組員たちが集まり出航の準備が進められていた。彼らは、イギリス軍の物資補給を断つためジブラルタル海峡を抜けて、大西洋に向かおうとしていた。途中、敵の駆逐艦や戦闘機と遭遇、機雷に絡まり沈没の危機に瀕することも…乗組員に犠牲を出しながらも、なんとか作戦を続行。やがて戦争地帯で謎の貨物船と遭遇、相手を撃沈するも…後に中立国のベルギーの貨物船カバロ号だと判明。乗組員の救助を行うが…。

 

全体的に思いのほか淡々とした印象…冒頭は潜水艦出航前に、主人公である艦長のプライベートが少し描かれる。その後、潜水艦が出向の準備を始めるシーンへと移る…艦長以下、乗組員たちが、歌いながら集まってくるところはなかなか壮観で迫力があった。艦長が“万が一のために”と…自決用(?)のナイフを乗組員たちに手渡すんだけど、その際に、1人の乗組員に注目、その乗組員に、何の説明もせず“陸に残れ!”と命じる…何か不備があったのか?後々その理由が判明するけど…実際に映画を見てね。艦長の部下への気配りが完璧ってことよ。

 

出航してからしばらくは、艦内の日常などをダラダラと描いている感じだったけど…戦闘に入ると一気に、空気感は変わる。敵の駆逐艦を避けるために、水に潜ったはいいが…今度は機雷に捕まってしまう!絡まった機雷を切除しなきゃいけないけど、深海でろくな装備もなく、人力で対処しなきゃいけない。そこでも艦長が自ら進んでいこうとすると、すかさず副長が自分が!って…さらに、2人のやり取りを見ていて、部下が“俺に任せてくださいって”。さて、無事に機雷から抜け出せるのか?その後、ようやく浮上したと思ったら…敵の戦闘機と遭遇してしまい…。

 

細かいエピソードの積み重ねであり、モノローグがけっこう頻繁に入るんだけど、艦長が嫁さんに向けたメッセージだったりして、なんか「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」で、いつもカノジョに手紙を書いてるミケルを思い出す。戦争ものといえばやっぱこのパターン。後半、中立国の船と戦闘になって、相手を撃沈…史実に詳しい人だと、背景やその後の展開も直ぐにわかると思うんだけど、一応、敵とみなした相手でも、生存者に手を差し伸べるんです。これが本作の一番の見せ場…自分たちも余裕がなく、さらなる敵に遭遇するかもしれないのに、他者を助ける。

 

戦争中でも、人道的な立場を忘れない高貴な艦長…「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」を思い出すって書いたけど、今度は艦長が、敵の女といい仲になってしまったシロー・アマダ隊長に見えてきたな(笑)冗談はさておき…簡単に言うとイタリア版の「Uボート」+「シンドラーのリスト」みたいな話だったのかなと。派手さはないけど、細かいところはリアル…戦争ならではの悲壮感や残酷描写もよく描けている。料理で乗組員の士気を高めたり、敵対する者たちと心を通わすのも面白く、後者に至ってはけっこう感動もしてしまった。どんな時も食い物は大事だな。

 

 

監督:エドアルド・デ・アンジェリス

出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ マッシミリアーノ・ロッシ ヨハン・ヘルデンベルグ ヨハネス・ヴィリックス

 

 

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