アトラス（２０２４年）
実写映画「シティーハンター」目当てに1か月限定で再加入したネトフリもそろそろメンバーシップキャンセルの時期なので、最後の追い込み…ということで、最近配信が始まったばかりの「アトラス」を鑑賞。ジェニファー・ロペス姐さん主演のSF大作…マーベル映画「シャン・チー」で主人公を演じたシム・リウ（この若作りした船越英一郎みたいなヤツ、どこかで見たなと思ったらシャン・チーだったか）が悪役AI（サイボーグ的なヤツ）を演じている。監督はロック様の「カリフォルニア・ダウン」や「ランペイジ 巨獣大乱闘」を撮ったブラッド・ペイトンが務めている…。
AIが反乱を起こし、100万人以上を殺害…警察はハーランというボットを世界初のAIテロリストとして認定。やがて人類はAIの脅威に立ち向かうため世界対テロ連合“国際共同連合（ＩＣＮ）”を発足…ＩＣＮ軍は世界各地で反撃を開始！劣勢に陥ったハーランは“必ず戻ってくる”というメッセージを残し地球から逃走。それから28年後…地球に潜入していたハーランの仲間、カスカをＩＣＮ軍が拘束！分析官のアトラスがカスカに尋問を行い、ハーランがGR-39という惑星にいることを突き止める。やがてハーラン討伐のためGR-39に進軍、アトラスも同行するが…。
AIが反乱を起こすという世界観、それを説明する冒頭のプロローグ的なエピソードなんかは「ターミネーター」を彷彿とさせられた。時代設定は近未来らしく…「ブレードランナー」っぽいのかな？序盤でジェニロペ姐さん扮する分析官が、AIの尋問を行うところなんかも…ブレランの、人間とレプリカントを識別する検査のシーンみたいな雰囲気だったな。本来は人間と変わらない、人型の容姿なんだけれども…尋問されるAIは、アタッシュケースの中に首だけ収納されていて、ホラーに近い悪趣味なグロさもあった。その後もたまに油断してるとグロシーンがあった。
尋問シーンでも出てきたが、ジェニロペ姐さんがお守り代わりに持ってるチェスの駒には色々とガジェットが仕込まれていて、作中で面白い使われ方をする。こうした細かい小道具の面白さはしっかりとSFしていて、けっこう好み。やがて、反乱を起こしたAIのボスが…どこぞの辺境惑星に潜伏しているという情報を得て、軍が討伐に向かうことに！分析官のジェニロペ姐さんもオブザーバー的な立ち位置で同行することになる。このあたりの展開は「エイリアン2」だよね？荒くれ者兵士たちと、パワーローダー的なメカ…主人公が周囲から浮いてるところも似ている。
と思ったら…敵をなめてた兵士たちが、上陸前にボコボコにヤラれまくる「スターシップ・トゥルーパーズ」または「プライベート・ライアン」展開。本来は戦闘に参加する予定ではなかったジェニロペ姐さんも無理やりメカに押し込められ、戦場に放り出される。ごつ目の二足歩行メカなんだけれども、「マクロス」シリーズのバルキリーの戦闘並みのスピード感、疾走感で動きまくり、なかなかの迫力だ。結局、仲間とはぐれてしまいボッチになってしまったジェニロペ姐さん…頼みの綱は二足歩行メカに搭載されているAIなんだけど、ジェニロペ姐さんはAI嫌い？
人間とAIがリンクすれば…メカの性能を充分に発揮できるというんだけど、そうすると敵に察知される可能性が増すので、ジェニロペ姐さんは頑なにそれを拒む。攻撃を受ける前の仲間たちは、そんなことはないって笑ってたんだけど…はたして？しかし、どんどん窮地に追い込まれていくジェニロペ姐さんも、とうとうAIの力を借りなければいかない状況に！物語中盤はコックピット内で、AI相手にジェニロペ姐さんが1人芝居をする姿が延々と続く。ただ、要所要所でメカが活躍するアクションもある。意外と「パシフィック・リム」味もあるロボットものでもあった。
どこかで見た感じの設定や展開、ビジュアルもいっぱいあるんだけど…これだけミックスしてればそれなりに独自のものになる。ストーリーやオチも合わせ技なので、どれをパクってるのかはなかなか先読みできないし…同じネトフリ映画のSFというジャンルでも、ザック・スナイダーの「REBEL MOON」よりは全然見応えがあった。個人的には、散っていった仲間たちのドッグタグを戦場でメカに乗ったまま拾い集めるシーンとか良かったな。性能を犠牲にしてまで、AIとのリンクを絶たないといけないシュチエーションとか、ロボットもの好きとしてはササるポイントだな。
監督：ブラッド・ペイトン
出演：ジェニファー・ロペス シム・リウ スターリング・Ｋ・ブラウン マーク・ストロング エイブラハム・ポプーラ
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Atlas (Soundtrack from the Netflix Film)
