先週の読書:「闇の守護者」「魔の聖職者」「光の守護者」 | 勝手に映画紹介!?

先週の読書:「闇の守護者」「魔の聖職者」「光の守護者」

先週の読書:「闇の守護者 ロスト・ゾーン」「魔の聖職者」「光の守護者」

 

今日は諸事情で映画を見る時間がなく、感想アップの記事が書けなかったので…週イチでアップしている読書ブログからの転載、“先週の読書”をいつもより早めにアップしようと思う。っていうか、もともと…このテーマで投稿を始めたころは毎週日曜日にアップしてたんだけど、それが段々と後ろにズレてって、最近は週の半ばまでにアップすればいいかななんて、けっこう適当になってたんだよな。えーと、先週は3冊ほど読了できたんですけど、3部作のシリーズものを続けて読んでました。15~6年前の作品で、積読本の整理をしてて発掘したんだよね(汗)

 

樋口明雄センセイの角川ホラー文庫書下ろし、「ロスト・ゾーン」シリーズ…実は1作目は入手直後に読んでいたんだけど、2作目、3作目を古本購入するのに手間取ってしまい、残りの2作品をすっかり読み逃しちゃってたんだよね。っていうか。2作目、3作目は買ってあったことすら記憶にない。いつの間にか全3巻揃ってたんだな。記事タイトルでは文字制限の都合で割愛しましたが、全作…“ロスト・ゾーン”というシリーズ名まで入った状態が正式タイトルになります、特にナンバリング表記などはなかったですね。全部つづきもの、3作で1つの物語が完結。

 

そんなわけで1冊目の「闇の守護者 ロスト・ゾーン」は、女性主人公が“自分の街に帰れない”と訴える不思議な少年と出会ったことで、異形なものとの争いに巻き込まれていくというノンストップなオカルトアクション。2作目の「魔の聖職者 ロスト・ゾーン」では主人公たちが元凶となった“失われた街”へと足を踏み入れるのと同時に、なぜそんな状況になっていったか、新たに“街の住人”視点で紐解かれていく…。3冊目の「光の守護者 ロスト・ゾーン」は物語に関わる登場人物が出そろい…“敵”との最終決戦になだれ込んでいき、元の世界へ戻れるかどうか?

 

話が続いてるので、全部読んでなんぼなシリーズなんだけれども…個人的には2作目が一番面白く読めたかなと。詳しくは個々の感想で語ってるけど…角川ホラー文庫から出てるんだけど、一番ホラー小説としての怖さ、グロさが感じられ、なおかつ構成のトリッキーさもあって、なるほどとうならされたんだよね。ということで、今回の“推しの1冊”は「魔の聖職者 ロスト・ゾーン」です!電子書籍では普通に買えますが、紙の本だと新品の入手は難しいみたい。お薦めした「魔の聖職者 ロスト・ゾーン」はアマゾンのマケプレでもちょい高額になってましたしね…。

 

 

 

2008年9月発行の樋口明雄著「闇の守護者 ロスト・ゾーン」…実は再読、入手当時にこの1作目だけ読んだんだけど、その後、2作目、3作目の入手に手間取って、結局、最後まで読んでなかったんだ。オカルト雑誌の女性記者が…巷で噂になっている集団記憶喪失事件の謎を追い求め、長野へ向かうが、その途中で…“自分の住んでいた街が消えてしまった”と訴える少年と出会い、なんとか手助けしようとするも…その少年こそが真相究明に繋がる鍵だった!やがて少年を狙う不可解な連中が現れるなど…女性記者もトラブルの渦中にハマっていく…。

 

2人の前に現れたのは…警察にも指名手配されている狂暴な男なんだけれども、本当は少年を脅威から護る側、作中では守護者と呼ばれる存在だったという、敵が異形のものというオカルト版「ターミネーター2」な展開(笑)読者的には、守護者の男が、記者と少年を助けるためにやって来た味方だと直ぐに理解できるんだけど…作中の登場人物たちは、なかなか信用できず、攻撃したり、逃げたりしてしまう。そのせいで…本当の脅威が迫ってきて、かなりピンチになると。この1作目を読み終わった時点では、まだ物語の全体像、方向性が見えてこない感じ。

 

敵についての説明もあるけど、まだ漠然とした印象でしかないかな?ホラー文庫で出ているので、主人公たちに迫ってくる”異形のもの”たちの描写はなかなかエログロ、B級ホラーっぽさも味わえてなかなかだ。単発作品として捉えるとこれ1冊だとかなり中途半端さは否めないものの…2作目、3作目を所持しているので、全体の評価はシリーズを全巻読み終わった後になるだろう。この1作目のみ1回読んでるけど、ほぼほぼ内容を忘れていた。それにしても、残りの2冊はいったいいつ入手したのか、特に3作目を買ったのがまったく記憶にないんだよな(笑)

 

 

 

2009年3月発行の樋口明雄著「魔の聖職者 ロスト・ゾーン」…自分の住んでいる街に帰れなくなった少年を保護した、集団記憶喪失事件の謎を追うオカルト雑誌の女性記者が…少年を狙う者と護る者の対決に巻き込まれ、なかなか悍ましい目に遭う1作目。しかし…女性記者が一連の騒動に巻き込まれたのは偶然ではなく、必然だったということが1作目のラストで判明。今作はその続きとなる話…結局、少年は“敵の手に落ち”、その救出に向かった女性記者と、少年の守護者は、この世から消えてしまったはずの“少年の故郷の街”へと足を踏み入れる。

 

そして、実は一連の怪現象のせいで記憶の改ざんが行われていたが、女性記者もまた“同じ街”の出身者だったのだと…。変わり果ててしまった故郷の街で必死になって少年の行方を探すが、なかなか見つからない。一方、女性記者たちの視点とは別に、一体全体、町で“何が起きていた起きていたのか?”が…新しく登場する複数の登場人物も加わって紐解かれていく。徐々に“異形な何か”によって浸食されていく日常の様子が濃密に描かれており、アクションメインで、オカルト版「ターミネーター2」だった1作目と比べると、ホラー小説としての怖さも増した。

 

そして、一見…メインストーリーが進まず、回想シーンで尺を伸ばす、海外ドラマみたいな構成だなと思ったら、実は進行形のエピソードと自然な形でまじわり、時間軸を操るノーランの映画みたいな展開だったことに驚く。作中でも引き合いに出されていたが、屍鬼と呼ばれる異形のものとのバトルシーンは…「ゾンビ」のデパート籠城を彷彿。また、屍鬼というのは…人間の恐怖が実体化するみたいな原理なので、場合によってはトラウマになったホラー映画そっくりの化け物と対峙するような場面もあったりで、ますます映画オマージュも増えてきた感じですね。
 

 

 

2009年8月発行の樋口明雄著「光の守護者 ロスト・ゾーン」…一応これで完結みたい。これ以降は特に続きは出なかった模様。集団記憶喪失事件の謎を追いかけていたオカルト雑誌の女性記者が、その事件とも深く関わる少年を保護したことから、異形のものと壮絶な戦いに巻き込まれ、実は偶然なんかじゃなくて、それが必然だったことがわかり…敵に拉致されてしまった少年を奪還すべく、自分の故郷でもあった“失われた街”に足を踏み入れ、なんと他にもまだいた生存者らと合流を果たし、いよいよ最終決戦に挑むという流れになっていくのがこの3作目。

 

アクション重視のテンポ感で読ませた1作目は「ターミネーター2」風、世界観をよりディープに深堀りしながらホラー要素が強くなった2作目は籠城アクションもあって「ゾンビ」っぽいところがあったその延長の3作目は…最終決戦、今度は戦争だってことで「エイリアン2」かな?一通り出そろった主人公と協力関係を結ぶ脇役たちだが、瞬く間に数が減っていき、こんなので敵に勝てるのだろうかと、不安にさせる。こいつまで死んじゃって、どれだけの人間が最後まで生き残れるのか?いったいどういうオチに着地させるのか?と、なかなかのサバイバル感。

 

“失われた街”から出れなくなってしまった主人公たちは元の世界へと戻れるのか?後半はウルトラCの連続で…一応、一連の騒動に決着はつけるものの、そういえば“アイツどうなった?”みたいな登場人物もいて、最後の最後には忘れてなかったんだけど、まだまだ戦いは続くよ…みたいな終わり方になってましたね。今現在、続きは出てないんだけど…。このシリーズには色々なホラー映画オマージュが入ってたけど、今回はS・キング原作、J・カーペンター監督の「クリスティーン」を意識したカーチェイスも繰り広げられてて、あのあたりは面白かったな。






 

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