鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年) | 勝手に映画紹介!?

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年)

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

 

アマプラの無料見放題対象に「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が追加されたのでさっそく鑑賞…劇場公開は昨年の11月。当初は映画館へ見に行くつもりだったんだけど、公開初日に雨が降って、出かけるのが億劫になってしまい、その時は“翌週の割引デーで見に行ってくる”なんて言ってるのが、当時のブログの記述で残ってまして、でも、都合がつかず、結局見に行けなくて…今に至る。公開後に、口コミで観客動員数が上がっていって、みんなが“面白い、面白い”って騒ぎ始めたので、天邪鬼な性格のオイラは…逆に今見なくてもいいかもってなっちゃったんだよ。

 

雑誌記者の山田は…妖怪少年・ゲゲゲの鬼太郎にインタビュー取材を申し込もうと、彼の後を追いかけているうちに…哭倉村という廃村にまぎれ込んでしまった。遡ること70年前、昭和31年…日本の政財界を牛耳る龍賀家の当主・時貞が逝去。東京の血液銀行に勤める水木は、時貞の弔いを建前に、龍賀家へ近づき、取り入ろうと哭倉村へ向かう。そこで龍賀家の人々と対面を果たすのだが…時貞亡き後の跡継ぎを巡っての醜い争いを目にしてしまう。一方、行方不明になった妻を探し求め…謎の男(鬼太郎の父)も哭倉村に足を踏み入れていたのだが…。

 

鬼太郎は…子供の頃に原作も少しは触れているけど、一番思い入れがあるのは、戸田恵子版(ユメコちゃん出てくるヤツ)のTVアニメや劇場版だな。戸田恵子版以前に、野沢雅子さんのヤツ(2作目)も、再放送とかで見たことはあったけど…怖くて、あまり見るのが好きじゃなかったんだよな。そんなわけで基本は押さえているけど、そこまでマニアックな鬼太郎知識は持ち合わせていない。そんなオイラが見ても…なるほど評判通り、面白い映画になっている。最初は、劇場アニメとしては…そこまでオタク心に刺さる繊細な美麗作画じゃないなって印象も受けた。

 

でもね…細かく見ていくと、キャラクターの芝居がちゃんとしているんだよ。あとさ、時代感が伝わってくる丁寧な演出には関心…列車内で子供がゴホンゴホンと咳き込んでも、無関心な大人たちとか、なるほど、そういう時代の話なんだなと(雰囲気作りだけで終わってなく、ちゃんと伏線でもある)。その後もセリフで語らなくても、ちゃんと“画(絵)”で言いたいことが伝わってくる、そこまで緻密に書き込まれた作画じゃないんだけど、意外と情報量はある。その逆に…何気ない些細な会話で世界観を“見せる”という場合もあって、映像作品としてのセンスを感じるよね。

 

物語は、なんだかんだ言っても“鬼太郎”なので、最後で妖怪が絡んでくるに決まってると思ってたけど…いい意味で古風と、直球な土着ミステリーのフォーマット。戦争の狂気、戦後の敗戦ムードなど…そこまで時間を割いて描いているわけではないけど、「ゴジラ-1.0」なんかよりもぜんぜんリアルな雰囲気が感じられるなと思ったのはオイラだけだろうか?つい女性に対して“処女性”を求めてしまう男の身勝手さなんかもさりげなく描き、日本を牛耳ろうとする老害への皮肉も大いに伝わってくる。いつの時代も庶民の生き血を吸うのはあんな連中だよな…。

 

作画も美麗じゃないなんて言っちゃったけど…中盤の“ゲゲ郎”と裏鬼道衆の対決を描くアクションが凄まじい!後半パートは作画の質もどんどん向上していった印象だな。事件の実行犯であったあの人の見せ場なんかも…けっこう力が入ってましたしね。まさに、ああいう作画がオタク心を刺激する。物語に見入ってたので…あんまり音楽を気にしてなかったけど、後半のアクションシーンで、“あれ、これはまさか川井憲次さんではないだろうか?”とようやく気づく…やっぱアクションには川井節がハマる。妖怪と川井節というと「さくや妖怪伝」を思い出すな。

 

最近の「名探偵コナン」の映画なんかよりも、しっかりと推理ミステリの醍醐味が味わえて面白かった!胡散臭い登場人物が次から次へと出てくるんだけど、芸達者なベテラン声優さんが多く、それ以外のもう若手とはいわないだろう中堅の人たちも人気と実力を兼ね備えた演者ばかりだったので、安心して映像に没入できた。鬼太郎などのレギュラーキャラはTV6作目のキャスト…沢城みゆきの鬼太郎はけっこう好きかも。最後は、あまり鬼太郎に詳しくないオイラでも知っている“有名なシーン”へと繋がり…プリクエルとしての驚きと、満足感も高めであった。

 

 

監督:古賀豪

出演:関俊彦 木内秀信 種﨑敦美 小林由美子 古川登志夫 沢城みゆき 庄司宇芽香 野沢雅子

 

 

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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

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