乱れからくり(1979年) | 勝手に映画紹介!?

乱れからくり(1979年)

乱れからくり [DVD]

 

月曜日から治療のために短期入院している母親は、近いうちの再治療が必要とのことだけど、とりあえず今回の治療に関しては、経過も良好で、明日の退院が決まった…迎えにいかなきゃいけないので、またバタバタしそうだ。さて、昨晩は就寝前に…WOWOWの松田優作特集でエアチェックしておいた「乱れからくり」を鑑賞。WOWOWでは今回が初放送だったんだけど…オイラもこの作品のことを知らなかったので初鑑賞。一瞬、“乱れ”という言葉でH系かなと期待してしまったが…泡坂妻夫センセイの推理小説原作のミステリー映画だったのね(汗)

 

ギャンブル好きの勝敏夫は、求人広告で見かけた興信所の面接を受けることに!所長の宇内舞子と面接を行い、採用が決まった敏夫…そのまま舞子が玩具メーカー“鶴寿堂”から依頼を受けていた調査の手伝いをすることになった。経営者一族・馬割家の監視をはじめた敏夫と舞子は、車で出かける製作部長・朋浩、真棹を尾行していたのだが…目の前で夫妻が乗った車が事故!真棹は敏夫が助け出すことに成功するも、朋浩は全身大火傷を負い、搬送先の病院で死亡。敏夫たちは、朋浩が死ぬ前に、真棹の首を絞めるという奇妙な光景を目撃する…。

 

ギャンブル好きの貧乏男・優作が…求人広告につられて興信所の面接を受け、得意の喋りで適当に受け答えしていたら、所長の野際陽子に気に入られ、直ぐに採用!ちょうど依頼があった老舗玩具メーカーの“お家騒動”の調査を一緒にはじめることになったが…尾行中に目の前で監視対象者を乗せた車が事故を起こし、関係者の1人が火だるまになって死亡。うまい具合に一族の懐に入り込んだ優作と野際陽子は、いろいろと探りをいれるんだけれども、目の前で次々と新しい殺人が起き(当然、最初の事故も殺しの可能性浮上)、どんどん事件に深入りする。

 

主人公のキャラクターはドラマの方(角川映画じゃない方)の「探偵物語」の工藤俊作を彷彿、合間合間にジョークをかましまくり、普段はとぼけた三枚目なんだけれども、己が信じるものには一直線、連続殺人犯の容疑をかけられた未亡人・篠ひろ子を一途に信じ、ラブロマンスに発展しそうで、しなそうなギリギリのところで踏みとどまって、しっかりとハードボイルドしている。これまた「ルパン三世」や「犬神家の一族」でお馴染み、大野雄二のムーディーでシャレオツな音楽がマッチして、より優作のハードボイルドな魅力が高まり、サスペンスも盛り上げていた…。

 

ただ、原作が泡坂妻夫センセイということで、「探偵物語」的なハードボイルドだけじゃなくて、ミステリーの面白さもしっかりと味わえる。いい意味で使いますが…“2時間ドラマ的”に、テンポよく死人が出て(笑)、胡散臭い一族のお屋敷もの要素があり、タイトルにある“からくり”が活きてくる…壮大な秘密、仕掛けもあって、優作がなかなかの名探偵ぶりで、しっかり謎解きをしていくんですよ。序盤からある程度疑っていたので“あの真犯人”に関しては予想通りなところもあったけど、ちゃんどどんでん返しが味わえ…最後に“笑い”でオチをつけるのも忘れてない。

 

ヒロインである未亡人(に途中でなる)の篠ひろ子が、儚く幸薄そうに見える反面、場面によっては妖艶で、魔性の女のように見える…これじゃあ、優作も鼻の下を伸ばす。最初に“乱れ…”というタイトルでH系と勘違いしたって言ったけど、いや、それなりにHなシーンもあったわ。露出こそほとんどないけど…最初に“死んじゃう”沖雅也の嫁でありながら、同じ一族の峰岸徹や岸田森にも“いやらしいことされたり、関係を持ったり”してるのよね…やっぱり“乱れ”にはそういう意味合いも含まれてるのかな?と…。メインキャストは故人が多いなぁとあらためて思った。

 

 

監督:児玉進

出演:松田優作 篠ひろ子 野際陽子 沖雅也 峰岸徹 結城しのぶ 山西道広 北見治一 田中邦衛 岸田森

 

 

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