ＳＡＮＤ ＬＡＮＤ：ＴＨＥ ＳＥＲＩＥＳ 悪魔の王子編（２０２４年）

小学生の時は夢中になってたけど…中学生に入ったころからあまり見なくなっちゃった「ドラゴンボール」、初期のネタはそれなりに覚えてるけど、最近（といっても10年くらい前）の映画だけ見ても、いっぱいいすぎてキャラが把握できないからホント興味がないんだけど…そんなオイラでも、さすがに鳥山明の急逝はビックリした。そんなわけで…追悼も兼ね、ディズニープラスで配信が始まった鳥山明原作「SAND LAND:THE SERIES」を鑑賞する。こちらは、昨年の映画版「SAND LAND」を6エピソードに分割・再編集したバージョン＋新シリーズで展開とのこと。

たぶん今公開されている7エピソードのうち、1～6話の「悪魔の王子編」が映画を再編集したバージョンだと思われるので、とりあえずこちらだけイッキに鑑賞した。新シリーズの「天使の勇者編」は、現段階では1エピソードのみの公開、以降は毎週1話ずつ追加されていくスタイルなので、“ＷＯＷＯＷのキャンペーンで当たった3か月無料”でディズニープラスを利用しているオイラは…無料期間内（課金はしないで解約予定なので）に最後まで見れなそうなので…配信開始が間に合う部分までの鑑賞となると思う。だから「天使の勇者編」の感想は書けないな。

水不足にあえぐ砂漠の世界“サンドランド”…貴重な水は国王が牛耳っており、一般の民が手軽に入手できないでいた。保安官のラウは…“幻の泉”を探す旅に出る決意をするのだが、人助けをしてくれた魔物の噂を聞きつけ、協力を求めることに。悪魔の王子ベルゼブブと直談判したラウは、彼と魔物のシーフを引き連れてさっそく旅に出るのだが…途中で危険な生物に遭遇したり、盗賊に襲われたり前途多難。盗賊に壊された車の代わりに、国王軍の戦車を奪ったまでは良かったが…3人はお尋ね者として追われる羽目になり、国王軍と死闘を繰り広げる！

恐れられている悪魔、魔物と人間が協力して…冒険を繰り広げたり、悪党と戦ったりする…「ゲゲゲの鬼太郎」の妖怪と人間の関係みたいだななんて漠然と思った。正直、子供向けなのかなと思っていたが…人間側のメイン主人公、老保安官のラウが激シブのカッコよさ…悪魔、魔物を含む他のキャラクターたちは、鳥山作品らしいコミカルなものが多かったが、どんなギャグっぽいシーンと絡んでも、ちゃんとシリアスな話に引き戻してくれる。もう、なんといっても山路さんの声が反則なんだよ…どんな展開になっても、山路さんがあの声で喋れば最高の説得力。

有名なアニメスタジオが共同で制作を担当してるんだけど、やっぱり“ガンダム”でお馴染みサンライズも関わっているので、メカ描写が特に秀逸。キャラクター同様、見た目こそコミカルで、実在のものとかなり異なるデザインなんだけれども、序盤からクライマックスまで大活躍する戦車なんかも…“ガルパン”並みにアクションや戦術が細かくて迫力あり。昨年、映画版の予告を見た時…オムニバスアニメ映画「SHORT PEACE」でカトキハジメさんが監督した「武器よさらば」の雰囲気にも似てるなって思ったんだけど、サンライズが制作会社の1つ知り腑に落ちた。

めっちゃ強い激シブのオッサンと戦車が大活躍するって…昨年劇場で見た（既にアマプラでも見放題になっている）フィンランドの実写アクション映画「SISU／シス 不死身の男」も、どことなく彷彿とさせられるなと思った。もちろん本当の主人公は悪魔の王子ベルゼブブなので…そっちのいかにも漫画的な見せ場もちゃんとある。俊足を活かした追いかけっこなどは「Dr.スランプ アラレちゃん」だし、ベルゼブブが覚醒して本領を発揮するところなんかは「ドラゴンボール」で大猿になった悟空っぽさを感じる…ああ、鳥山作品を見ているなという気分にはさせるよね。

途中…スイマーズっていう海パン姿（なんで？）の盗賊一味が出てきて、ボス的存在の、スイマーズ・パパってキャラクターの声を杉田智和が演じてるんだけど、あれって、ちょっと小山力也の声を意識してない？杉田がよくやってる小山力也のモノマネになんだかそっくりで笑った…っていうか、最初、杉田じゃなくて、本当に力也さんだと思ったもん（笑）サタン（ベルゼブブの父親）役の明夫さんも山路さん並みに渋くてかっこよかったけど…出番が少なくて残念だった、もうちょっと明夫さんの声聴きたかった。新シリーズの「天使の勇者編」で再登場するといいね。

監督：横嶋俊久

出演：田村睦心　山路和弘　チョー　鶴岡聡　飛田展男　大塚明夫　杉田智和　遊佐浩二　吉野裕行　茶風林

【たぶん劇場版の円盤だと思います…】

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