ちひろさん(2023年) | 勝手に映画紹介!?

ちひろさん(2023年)


ちひろさん [DVD]

 

WOWOWでエアチェックしておいた「ちひろさん」を鑑賞…同名の漫画があるのは知っていたが、ちゃんと読んだことはない。元風俗嬢を公言するヒロインが…町の弁当屋で働き始め、ご近所さんたちのアイドル的存在になっていくんだけれども、本人にどこか謎めいた部分もあったりなんかしちゃったりしてという感じのお話。ぶっちゃけ、主演の有村架純目当てでの鑑賞…有村架純が元風俗嬢って設定だけで、なんか“ご馳走様”っていいたくなってしまうんだけど…このご時世、あんまりこういう下品なことを言うと、それもちょっと問題なのかもしれないと…反省。

 

とある町の弁当屋で働くちひろ…彼女は元風俗嬢だが、その経歴を隠そうとはしていなかった。いつも明るく朗らかで、店主や常連客とも楽しそうに接する。それどころか、誰にでも分け隔てなく接するので…ある時はホームレスにも優しく手を差し伸べ、生意気な小学生には厳しく説教もする。最初はちひろに対して攻撃的だった小学生のマコトも…仕事で忙しい水商売の母親に放任され、寂しい思いをしており、次第にちひろに懐く。また家庭や友人関係で悩む女子高生のオカジもちひろに魅了されていく。しかし、ちひろ自身にも本当は暗い過去があり…。

 

映画が始まった時点では…既に弁当屋の“看板娘”になっている有村架純。一緒に働いている従業員のオバチャン根岸季衣なんかは元風俗嬢であることを皮肉ったりもするんだけど…常連客のほとんどが既にその事実を知っていて、どうやら本人があっけらかんと公言しまくってるようで、みんな好意的に受け止めている状態。とにかく天真爛漫…ホームレスにも、近所のクソガキにも、対等で歩み寄っていくので、いつしかみんなマブダチになってる。そんな魅力的な女性だから…お年頃の女子高生にも好かれてしまい、ストーキングされてしまう始末(笑)

 

みんなが憧れる近所の綺麗なお姉さん…なんだけれども、ふとした瞬間に“陰”も見え隠れ。なんか闇を抱えてるっぽくて…そこがまたミステリアスで魅力的。特に序盤は…綺麗なお姉さんの“ちょっと不思議”な日常を垣間見てる感が強く、最高の有村架純愛で映画なんだけれども、あれ…なんか似た感想を抱いたことがあるぞってことで、思い出したのがWOWOWで以前放送されたオリジナルドラマ「有村架純の撮休」。そのドラマは有村架純が本人を演じ、ちょっと変わった“休みの日のプライベート”を描くというフィクションだったんだけど…すごく似ている。

 

待てよ…本作の監督、今泉力哉も確か「有村架純の撮休」のエピソードを何話か担当していたはずである。それに、リリー・フランキーとか風吹ジュンとかキャストも一部かぶってるんじゃないか?確か、「有村架純の撮休」の方で、風吹ジュンは有村架純の母親の役を演じてたんだけど…そのせいで変な先入観があり、2人がツーショットで会話しているのを最初に見た時に、てっきり親子役だと勘違いしてしまったんだけど、ぜんぜん違ったよ。ちなみに、この映画(ちひろさん)の方で、どういう関係なのかは…最初はボカしてるので、オイラもここでは書きません。

 

物語が進むと、徐々に…ただ明るいだけじゃない、全然完璧でもなかった“ちひろ”の素顔がわかってくる。それと同時に、“ちひろ”と触れ合うことで救われた人たちのドラマも色々と描かれる。個人的には、それぞれ“ちひろ”が引き合わせた、水商売をしているオカンと2人暮らしの小学生のガキンチョと、家族や友人の事で悩みを抱えている女子高生の2人が…まるで兄妹みたいな関係になっていくのが、見ていて一番ほっこりした。あのガキ…有村架純だけでは満足できずに、女子高生ともイチャつきやがって、まったく羨ましい奴め、などともちょっと思った。

 

まぁ、それは半分冗談だけど(半分は本気なのかよ!)、ある事情で、女子高生がガキンチョの部屋を訪れて、水商売の母ちゃんが焼きそばを振舞ってくれるシーンがあるんだけど…マジで、あのシーンで目頭熱くなった、ウルウルきちゃったんだけど。見てくれはケバい水商売のお母ちゃん…実は、その前に“ちひろ”ともある理由でトラブルを起こす場面があったんだけど、なんか、“ちひろ”の言葉や気持ちもちゃんと伝わったんだなとか…あと、女子高生も救われたじゃんとか、今までのフリが一気に集約されてて、この映画の中で、一番の名シーンだと思った。

 

 

監督:今泉力哉

出演:有村架純 豊嶋花  嶋田鉄太 風吹ジュン リリー・フランキー 鈴木慶一 平田満 根岸季衣

 

 

【DVDソフトの購入】

DVD ちひろさん

ちひろさん [DVD]






 

人気blogランキング 参加中 -クリック- ご協力ください!