ファイナルファンタジー（１９９４年）

アニマックスで、1994年のOVA版「ファイナルファンタジー」（全4話 風の章／炎の章／竜の章／星の章）が一挙放送されたので、ケーブルテレビのSTB経由でエアチェックしておいた。番組自体はHD版と謳っていたのだが…ウチのケーブルテレビだとアニマックスはSD画質なので、いささか残念…いつか仕様変更してくれないかな？アニメの存在は知ってたけど…当時は全然触れなかったな。現段階で円盤化はされていない模様、配信も見当たらない。ジャケ画像はＡｍａｚｏｎで検索して出てきたVHS（）を拝借。

宇宙暦カリ・ユガ1000神年…双子衛星を従えた惑星Rは地・水・火・風をコントロールするクリスタルによって保たれていた。かつて、この惑星が闇の存在に脅かされた時、クリスタルを必死に護った勇者たちの存在も過去のものとなっている。しかし、再び闇の脅威が迫ろうとしていた…。風のクリスタルを護る勇者バッツの末裔リナリーは、異変を察知した祖父と共に、風邪の神殿に向かおうとするも…途中、モンスターに阻まれてしまう。そこで幼馴染の少年プリッツの力を借りて再び神殿へと向かうのだが…2人の前に、今度は女海賊ルージュが現れる…。

もともとゲームもまともにやってなくて…ちゃんとやって記憶に残ってるのはスーファミのFF4くらいで、近年…アプリ版でFF1をちょっとプレイしたことがある程度。ああ、あとCGアニメ「ADVENT CHILDREN」のブルーレイに付いていたPS3の体験版で…なんか（何作目か忘れた）を触ったことがあるな。まぁ、そんなわけで…正直ＦＦの知識はそんなにないんだけど…このアニメに関しては生粋のＦＦファンの間でも賛否両論、元ネタゲームの痕跡、ＦＦらしさがほとんど感じられないとも言われており…オリジナルのファンタジーアニメとして見るのがよろしいかと。

確かに…1巻目でヒロインが召喚するチョコボとか、ぜんぜん可愛くなくてさ（笑）、全体的にコミカルで、ギャグっぽいテイストなんだよな。雰囲気として感じたのは、鳥山明（ドラゴンボール）と宮崎駿（ラピュタ）を足したような世界観、話だなと。勇者の末裔だというヒロイン（CV：皆口裕子）と幼馴染のわんぱくボーイ（CV：松本梨香）が…クリスタルの争奪戦に巻き込まれ、やがては宇宙全体の脅威にも立ち向かっていくことになるという冒険譚。ヒロインがやたらとパンチラしまくるのも時代を感じる脚本、シリーズ構成があかほりさとるなので、微エロ要素も納得か？

何故か“風のクリスタル”が…ヒロインの身体の中にズボっと埋め込まれてしまうという描写が出てくるんだけど、その後…ヒロインの尻が発光して、果ては便意を催してるようになる。その時の、CV：皆口裕子の恥じらう声がまたなんとも…たまらなくて（笑）さらには、クリスタルをヒロインの体内から無理やり取り出そうとする連中から、実際に下剤を飲まされたりもするんだよな。っていうか、別に飲み込んだわけじゃないんだから、下剤でどうこうなるもんじゃねーだろ（笑）それこそ人知を超えた現象なわけで…。あえてヒロインを辱める作り手の癖が見え隠れする。

途中で間抜けな部下を従えた女海賊が出てくるんだけど…あのセクシーな衣装と言い、タイムボカンシリーズの3悪人、「ヤッターマン」でいうところのドロンジョ様みたいなんだよな。でも…話が進むと、海賊には他にも部下がいっぱいいて…どちらかというと寺沢武一の「コブラ」に出てきた海賊スノウ・ゴリラに近かった。ちなみに、セクシー女海賊の声を「うる星やつら」のラムちゃん、平野文さんが演じていて…その女海賊に一目ぼれして、いつも尻を追いかけている大男のオッサンの声が千葉繁さん…明らかにラムちゃんとメガネを意識したようなキャスティング。

好き好きオーラを出しまくっても、本編中はほとんど無視されまくってるんだけど…最終話のエピローグ的な場面で、女海賊とオッサンが対等な関係（いい関係になってるかまでは定かじゃない）になってるのがなかなかエモい…まるでメガネの気持ちがラムちゃんに届いたような錯覚を覚えるのだった。FFをそんなにプレイしていないオイラから見ても…っぽくないなって思いながらも、90年代OVAらしい作画の美麗さは魅力的だ。背景などはまんが的で、そこまで繊細なものではないんだけど…キャラクターが動くと躍動感があり、決めポーズはカッコいい。

序盤のエピソードだと主人公がバイクに乗ってるんだけど…1～2話で展開される海賊相手のチェイスシーンなどは迫力がある。最終回、敵に操られ、相変わらずパンチラしながら主人公をフルボッコにするヒロインの動きも良かったな。巨大なラスボスの前に…剣を構える主人公も凛々しくて印象に残る。シリーズ監督を巨匠りんたろうが務めており、最終話の原画で金田伊功さんも参加されていた…きっとあのシーンかな？明言して違ったら、知ったかを見抜かれて恥ずかしいので言わないでおこう。約30分×4本…だいたい劇場映画1本分くらいの長さでした。

シリーズ監督：りんたろう

出演：松本梨香　皆口裕子　平野文　千葉繁　富山敬　笠原弘子　小桜エツ子　緒方賢一

【中古VHSならAmazonのマケプレで扱いあり】

人気blogランキング 参加中　-クリック-　ご協力ください！