タフ ＰＡＲＴⅡ 復讐篇（１９９１年）

「ヘルドッグス」の初放送に合わせたＷＯＷＯＷの原田眞人監督特集で「タフ」シリーズの一挙放送…連日、1作ずつ放送されているので追いかけている最中…昨晩、エアチェックした「」を鑑賞する。存在、タイトルは知ってたけど、今まで見る機会がなかったシリーズ…回を重ねた後に劇場版も作られたが、全6作あるうちの1～5作目はいわゆるＶシネ扱い…この2作目に関しては、完全に前作の続きものでした。1作目は原田眞人が監督、脚本を担当してましたが…この2作目は脚本のみ、監督は門奈克雄という方に変更されてます。

殺し屋の根路銘と出会い、彼に弟子入りした青年・次郎…ようやく殺しの初仕事を遂げた次郎だったが、それもつかの間、組織の陰謀に巻き込まれ、根路銘が殺される事態に！次郎は、根路銘の恋人・槙子と共に、根路銘の友人ガレージの元に身を寄せながら、組織への復讐を始めるのだが、なんと槙子とガレージが元夫婦だった真実を知り、戸惑いを隠せない。やがて、復讐を続ける3人は…組織が金儲けのために行っている殺人ビデオの製造工場を襲撃！実は根路銘の最期の姿もビデオに収められており、それを取り返すのも目的の一つだったのだが…。

ピザ屋でバイトしていた青年・木村一八が、ひょんなことから殺し屋の大久保鷹と出会い、弟子入りすることに…紆余曲折の果て、殺し屋デビューを果たすも、一八、師匠、師匠の恋人・三原じゅん子…その他もろもろの仲間が、属していたヤクザ組織の陰謀に巻き込まれてしまい、多くの者が命を落とす。なんとか生き残った一八と三原じゅん子は…師匠のマブダチ（同業者）の安岡力也に協力を求めて、復讐を開始する…というのうが前作の大まかな内容。実は、力也さんは三原じゅん子の元旦那だったことも判明しており、想像以上に複雑な関係だった。

前作のラスト…諸悪の根源と目される人物、ヤクザの会長を力也さん1人でぶっ殺してしまう！めっちゃいい見せ場をかっさらっていったんだけど…三原じゅん子たちは、“勝手に動いたことにご立腹”。ただし、まだ復讐は終わっておらず…会長と共に、一八たちをハメたヤクザの幹部・矢島健一が残ってまして…今度こそ3人で協力して、復讐しようねというのが今回の内容。矢島健一は、悪趣味な殺人ビデオを売りさばいて金儲けしており、なんと師匠の最期もそこに収められていることが判明、それを取り戻しつつ、新作を奪って、交渉材料にしようぜ作戦。

前作で力也さんに殺されている会長亡きあと、組織の重鎮としてふんぞり返っている矢島健一を…自分たちの目の前に引きずり出して、一発ぶちかますつもりでいるが…とりあえず、様々な困難が立ちふさがる。前作であんなにかっこよかった力也さんが…間抜けなミスを連発し、前半はあまり活躍しない。警官隊と撃ち合って、相手をブチ殺したりもしたらしいのだが…セリフ説明で処理されてアクションなしなんだもん。でも、気持ち的には…この2作目でも、やたら男前なところを見せつけてくれる。妙な包容力、理解力で元嫁を支える姿にちょっとシビれるぜ。

1作目で重要だった…一八たちが巻き込まれた殺人ゲーム、それを意趣返しで選ぶクライマックスなんかは、なかなかの胸熱展開なんだけれども、全体的に、原田眞人本人が監督した1作目と比べると、アクションの見せ場があまり多くなく、若干、物足りなさがある。残りのPART3～5＋劇場版は原田眞人がちゃんと監督を務めているので、作風も戻るんじゃないかなと期待。っていうか…矢島健一さん、3～5にもクレジットされてるので、てっきりずっと生き残ってるのかと思いきや、2作目でまさかの脱落。続編ではどういう形で関わってくるのか気になる。

監督：門奈克雄

出演：木村一八　三原じゅん子　安岡力也　矢島健一　飯山弘章　平山直樹　松岡一閒　渕野直幸

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