タフ PARTⅠ 誕生篇(1990年) | 勝手に映画紹介!?

タフ PARTⅠ 誕生篇(1990年)

 

WOWOWの原田眞人監督特集で「タフ」シリーズの一挙放送、昨晩から連日放送されているので追いかける。もともとはVシネなんだけれども…シリーズを重ねて、後に劇場版も作られている当時の人気作。作品の存在は知ってたけど、恥ずかしながらオイラは今回が初鑑賞となる。このVシネが出ている頃に…少年サンデー誌で中原裕先生のボクシング漫画でも「タフ」っていうのがあって、てっきりそっちの実写化だとばかり思ったら、まったく関係がないとわかり、そのままスルーしちゃったんだよなぁ。そんなわけで「タフ PART I-誕生篇-」を鑑賞したよ。

 

ピザ屋でバイトする青年・次郎は…配達先の暴力団事務所に赴いた時、殺し屋と遭遇。あっという間にヤクザを皆殺しにする腕前を見て圧倒される!その殺し屋・根路銘は反撃された際に負傷しており…次郎は助ける代わりに、弟子入りを志願。3か月後…表向きは陶芸家の顔を持つ根路銘の元で、彼と彼の恋人・槙子と共に暮らしていたが、なかなか“殺し”に関することを教えてもらえず不貞腐れている次郎。やがて、はじめての“殺し”を経験…動揺しながらもなんとか成功させる。その後、根路銘と一緒に、5対5の殺人ゲームに参加させられることとなり…。

 

横山やすしの息子…本シリーズと近い時期では深作監督の「いつかギラギラする日」などでもかなり目立っていた木村一八が、殺し屋に弟子入りする主人公の青年役を熱演。師事する殺し屋に大久保篤、その恋人に今では国会議員の三原じゅん子…ほか、クセ強なアウトローたちに、安岡力也、渡辺哲、矢島健一などなど。チョイ役で豊川悦司や寺島進も出ていたね。冒頭、ピザーラで働く一八が、組の事務所に配達…ちょうどそこに殺し屋がやって来て、無理やり協力させる。帽子と配達のピザを奪った殺し屋は配達人に成りすまして、ヤクザを皆殺し!

 

最初は、殺し屋の指示通り、顔を伏せ、事が終わるのをやり過ごそうとしてた一八…途中でシビレをきらして、現場の中に足を踏み入れる。ヤクザは全滅してたんだけど…殺し屋も反撃をくらって、負傷していた。一八は…興奮気味に、弟子入りを懇願。けっこうな常識人だった殺し屋は…最初こそ“やめろ!”って諭すんだけど、一八の熱意に押されて、しぶしぶ弟子入りを承諾。そこでようやくタイトルバック…クレジット明けで、既に3か月が経過。一八は殺し屋の家に住み込みで暮らしてるが、まだ陶芸家という表向きの仕事の雑用しか教えてもらってない。

 

家では殺し屋の恋人・三原じゅん子も一緒に暮らしていて…もちろん殺しの仕事も全て理解、サポート的な役割を果たしている。ぜんぜん殺しに関われないと不貞腐れていた一八が、いよいよ殺し屋デビューすることに…その後、三原じゅん子の兄で、ヤクザの渡辺哲が新しい仕事の話を持ってくる。それは哲さんが属しているヤクザの会長の命令で、5対5の殺人ゲームに参加することになり、殺し屋と一八も参加メンバーになったというものだ。新しい仕事にやる気を出す一八…一方、殺し屋や哲さんはきな臭さを感じ取り、それでも仕事を断れない性に悩む。

 

三原じゅん子も…大変な“仕事”の前に一八が足手まといになるのではないかと危惧する。殺し屋は、同業者の安岡力也に相談を持ち掛けるが…やっぱり“仕事内容”を胡散臭がっていた。当日…ヤクザの矢島健一の仕切りで、殺人ゲームの幕が上がる。敵対するヤクザとの殺し合いが始まるも…殺し屋の機転で、勝負を制す。しかし…案の定、最初から隠された陰謀があったのだ。紆余曲折の果て…まだまだ殺し屋ど新人である一八の復讐劇が始まるわけなのだが、この“PART.1”に関しては、最後に力也さんがカッコいい見せ場をかっさらってしまう。

 

どうやら…シリーズを通した復讐の最終目標はゲームを仕切っていた矢島健一か?復讐はまだまだ始まったばかりというところで、ひとまず終了となった。WOWOWでは連日放送なので…続きが直ぐに見れるのはありがたいな。とにかく、パっと見、普通のオジサンにしか見えない大久保篤が、仕事となると躊躇なく発砲し、人を殺める姿に、ゾクゾクっとした怖さを感じた。浄水場みたいな場所の地下で繰り広げられる殺人ゲームあたりから、どんどん話が面白くなった。敵に追われる一八の反撃で、追手の車が横転するなど派手なアクションも堪能できる。

 

敵側の刺客・トヨエツが…なぜかトマトを貪り食いながら三原じゅん子をレ●プ!案の定、間抜けな姿で反撃をくらうシーンも印象に残るな。っていうか、後半で判明する殺し屋・大久保篤、恋人・三原じゅん子…そしてやたらナイスガイだった力也さんの関係性が一番衝撃的だったり…なかなか複雑だった。このPART.1を見る限り…その後の原田眞人作品(好きな作品と嫌いな作品の落差が大きいんだよな)よりも面白いじゃん!そういえば…さすがにこの作品には、息子の遊人も出てこなかった…映画版も含めてあと5本もあるから、まだ安心できないけど(笑)

 

 

監督:原田眞人

出演:木村一八 三原じゅん子 安岡力也 大久保鷹 渡辺哲 寺島進 緑マコ 豊川悦司 矢島健一

 

 

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