火の鳥 エデンの宙(2023年) | 勝手に映画紹介!?

火の鳥 エデンの宙(2023年)

 

WOWOWのキャンペーンで当選した“Disney+の3か月無料視聴”を利用中…他のサブスクに比べると、思ったほど見たい作品が多くないと感じるのはオイラだけか?マーベルやスターウォーズのドラマはちょっと興味あるんだけど、あそこまで数があるとどれから手を出していいのかわからなくてねぇ。そんなわけで…映画「火の鳥 エデンの花」の配信版、タイトルも異なる「火の鳥 エデンの宙」を鑑賞してみる…各エピソード30分以下の尺で全4話という見やすい構成なのがありがたい。ちなみに配信版と劇場公開版ではラストが違うらしい…劇場版は未鑑賞。

 

ロミと恋人のジョーは、地球を離れ、2人だけで惑星エデンにやって来た…そこは、とりあえず人間が生活できる環境ではあったが、地球とは似ても似つかず、水資源も乏しかった。2人はさっそく開拓を始めるも、なかなか芳しい成果が得られずに焦る。そんな中、ジョーはようやく水源を見つけるが、井戸掘りの最中に事故死してしまった。1人残されたロミは妊娠しており、その後無事に息子カインを出産。AIロボットと共にロミとカインの苛酷な生活が始まった。やがてロミは、カインのために少しでも自分の命を延命しようと、コールドスリープを利用するのだが…。

 

手塚治虫の「火の鳥」のアニメ化作品…あまり手塚作品は詳しくなく、子供の頃、夕方にやってた「鉄腕アトム」(もちろんカラー版のヤツ)」の再放送を毎日のように見てたくらいで、あとは要所要所で「ブラック・ジャック」のアニメなどを見ている程度…ほとんど原作漫画は読んでいない。「火の鳥」に関しても、角川映画(OVA)版の鳳凰編、ヤマト編、宇宙編を当時、レンタルビデオやテレビ放送で見て…後年、それらのDVDを入手して、再鑑賞したくらいで、やっぱり原作と比較できるほどの知識は持ち合わせていない(ああ、鳳凰編のファミコンはやったなぁ)。

 

そんなわけで…原作の望郷編をアニメ化したという本作も、ストーリーなどの予備知識なしで挑みました。物語は辺境の惑星に1組のカップルが移住してきたところから始まる…希望を胸に抱いてやって来たんだけど、思ったほど惑星の環境がよくなくて、焦り始める2人。やっとのことで人間の生命線といっても過言じゃない“水”を掘り当てるんだけれども、その際に男の方は死んでしまう。1人残された女の方は…なんと妊娠しており、その後、無事に子供を出産はしたんだけれども、母一人、子一人でどうしようと…途方に暮れてしまうという、シビアなお話。

 

SFなんだけれど、やけに現実的で生々しい展開が…いかにも手塚作品という印象(詳しくないって言ってるくせに、ナニを偉そうに!)。で、生き残るための母親の苦渋の選択が、子育てをロボットに任せて、息子が一人前に成長するまで自分はコールドスリープして長生きするってことだったんだけど…もしかして、自分の息子とナニして、子孫繁栄するつもりか?と、色々な妄想が駆け巡る。いや、手塚作品だったら、ありえる展開だぞ…なんて思っていたら、コールドスリープ装置がまさかの故障。13年後に目覚める予定だったのに、1300年後になってた!

 

成長した息子、オカンと対面できると思ったらできなくて発狂!そこへどこからともなくやってきた謎の生命体が…オカンそっくりの姿に変身して、2人は結ばれ、オカンが目覚める1300年後の間に、立派な王国下出来ていた!といっても…そこは人間と謎の生命体=宇宙人との間に生まれた子孫たちなので、見た目も文化も普通の人間と異なる。そんなところへ1300年ぶりに目覚めたオカンが1人で放り込まれるわけだ…子孫はいるけど、息子はいない、1300年前に夢見ていた移住話と違う、さぁどうしよう。このあたりまでが…2話の序盤あたりまでの展開。

 

とにかく、ヒロイン視点で見ると、とにかく波乱万丈…って、こんなもんまだ序の口なんだけどね。それにしても、計算が狂って13年が1300年になっちゃうってどんな気持ちなんだろう…ネットバンクで1万円振り込むつもりが、間違えて100万円振り込んじゃったくらいショックなできごとかな?後半は、子孫の1人と宇宙船に乗って、故郷の地球を目指すという大冒険になっていくのだが…意外な出会いあり、シュールなアクションあり、絶望を感じたり、振出しに戻ったり。やっぱ手塚先生は、そう簡単に平和や安寧なんて訪れないってことを言いたかったのかな?

 

でも、まぁ、とりあえず…配信版の方を見た限りでは、頑張って生きてれば“一縷ののぞみ”くらいは残ってるさという、多少の救いを感じられるようなラストになっていたかなと。配信で見るくらいなら、まぁちょうどいいと思うが…それこそ昔の角川版と比較してしまうと、作画のクオリティはそこまで高くないなという印象。いくら映画用に編集しても、劇場のスクリーンで見てたら、ちょっと物足りなさそうな感じだ。さすがに、要所要所で挿入される、火の鳥が宇宙空間などを羽ばたくシーンは迫力を感じたけどね。木村良平と浅沼晋太郎…本職の声優はやっぱ上手いなぁ。

 

 

監督:西見祥示郎

出演:宮沢りえ 窪塚洋介 木村良平 浅沼晋太郎 吉田帆乃華 イッセー尾形 シティボーイズ

 

 

【こちらは映画版のサントラだそうです】

火の鳥 エデンの花 (Original Soundtrack)

火の鳥 エデンの花 (Original Soundtrack)






 

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