先週の読書:「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」「警視庁公安0課 カミカゼ 神島幻影」 | 勝手に映画紹介!?

先週の読書:「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」「警視庁公安0課 カミカゼ 神島幻影」

 

年始からいろいろとあったけど…もう2週間ですか?今月は母親の病院外来への付き添いが2回あって(それぞれ別の科)、1回目は先日済ましてきたんだけど…昨年の大病に関連して、2月に2泊3日での検査入院が決まった(詳細観察、場合によっては追加治療あり)。現段階で、数値上には特に問題もないので…主治医からも、そんなに難しく考えなくていいよとは言われてるんだけど、無事に退院するまでは落ち着かない。そして、今月末にはもう一つの外来診察&検査もあったり。あと…合間に、自分の車の車検なんかもあったりして、なんか忙しいのよ。

 

それこそ、昨年の…母親が倒れて、急に入院した時と比べれば、どうってことはないんだけどな。まぁ、ボチボチとやっていきましょうかね。そんなわけで…今年に入って初めての“読書ネタ”の投稿、まだ小説を2冊しか読めてません。そういえば、最近は近所のブックオフにも行ってねぇ。12月は珍しく新刊本を何冊か購入したけど…今まで購入してきた古本が大量にあるので、今年は無駄遣いを減らし、積読本の消化を積極的に行おうかななんて、ちょっと考えてたり。いや、そんなこと言ってて、またブックオフへ行く余裕ができたら、衝動買いしちゃうんだろうけど。

 

それでは、まず1冊目…小島正樹の「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」、シリーズものの5作目だったけど、実はこのシリーズを読むのは初めて。途中で、犯人の独白が入ってきて、いきなり倒斜ミステリーになったりするんだけど、犯人当て以外にも、アリバイトリックや死体移動など謎解き要素がいっぱいで、推理小説を読んだという醍醐味を味わえる。2冊目は矢月秀作の「警視庁公安0課 カミカゼ 神島幻影」…こちらは過去シリーズも読んでいる、シリーズものの4作目。主人公の公安作業員が、表向きは堅気の大手人材派遣会社に社員として潜入する。

 

2冊ともシリーズものだけど、お話は単独なので、単発で読んでもそんなに問題なし(現に浜中刑事シリーズ初めてだったし)…登場人物の関係性は、シリーズを順番に読んでこそってところがあるけどな。矢月秀作は、安定した面白さである反面、若干マンネリと肩透かしな部分もあったりするので…読み応えという点では、「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」をお薦めする。ミステリーでも、ジャンルがまったく異なるので、比べるのもアレなんだけど。今回の“推しの1冊”は「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」に決めました!Amazonでも現段階で★5点でした。

 

 

 

2022年7月発行の小島正樹著「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」…現段階では文庫化されていない模様。浜中刑事シリーズと呼ばれるシリーズものの5作目とのこと、小島正樹の作品は過去にいくつか読んでるけど、このシリーズは初めてだったな。シリーズものは順番に読みたい派なんですけど、知らないで読み始めちゃったので仕方なし…メインキャラの関係性以外は問題なく読めた。時代設定は昭和60年代…まず序章として、衣料品の卸売業を営む社長夫婦のマンションから、従業員が転落死する出来事が描かれ、それは自殺として処理される。

 

本筋は、その約1年後…前述の社長がマンションとは別の“自宅”で何者かに殺される事件が発生。現場には意味深に置かれたトランプンカードが一枚…さらに被害者を調べていくと、怪しげな裏の顔も浮上する。もちろん警察は、1年前の従業員の自殺も突き止め、事件との関係性を疑う。犯人は…被害者の周囲に必ずいるに違いないということで、何人かに的を絞る。実は、とある事情で被害者宅は“監視”されていて、監視映像が存在し、そこには家に出入りする数人の人物・関係者の姿が!しかし、新たに第2の事件も起きてしまう…。

 

途中で、まさかの犯人視点による、犯行をほのめかす独白が入るなど、倒斜ミステリーに様変わりして驚くのだが、それだけでは終わらないのも、いつもこれでもかと“やりすぎる”小島作品の特徴。犯人を特定するためのアリバイくずし、他殺を自殺に見せかけるための死体移動など様々な謎解きが用意されている。そのわりに…主人公刑事たちの関係性が“ゆるめ”だったり、いきなり主人公刑事の妄想が入り込んだりして、なんだこれという場面もあった。全体的にライトだが…奇抜なトリックとその解明に、推理小説を読んでいるという醍醐味は感じられた。

 

 

 

2022年6月発行の矢月秀作著「警視庁公安0課 カミカゼ 神島幻影」を読了…一応、過去シリーズは読んでいる“カミカゼ”シリーズの4作目。雑誌連載後に文庫オリジナルで発刊された作品。作中でコロナ禍が反映されているので、読み始めからどんよりムードが漂う。才能を見込まれ、無理やり公安の仕事に引きずり込まれた人の好いお巡りさん・瀧川が…今回もまた、上司にうまくのせられ、危険な任務に挑む羽目になる。プライベートではコブ付きの幼馴染との結婚を意識しはじめてるんだけど、仕事のせいで一歩踏み出せず、関係がギクシャク。

 

さて、今回、瀧川が潜入するのは…離島への本社移転を予定している大手人材派遣会社。ヤクザとの癒着も囁かれており…その辺に何かあるのではないかと。実は、移転が本格化する前に…その動向を調べていた記者が失踪もしていた(プロローグで殺されてる)。しかし…瀧川の潜入では、怖い女上司が、窓際男性社員をいびってるくらいしか判明せず、とりあえずその男性社員に的を絞り、情報を探り出そうとするのだが…。また同僚の先輩公安作業員・薮野は…癒着がささやかれているヤクザ側に接触し、情報収集していたのだが…何度も窮地に陥る。

 

もう1人、白瀬という公安の同僚が記者の失踪を調べてるんだけど、これまたまんまと罠にはまってしまって大ピンチ。白瀬が接触した連中は…なんか最初から怪しく、絶対に裏があると思ったけど、ここはちょっと予想外な秘密だったな。そして、もう駄目かと思った…。瀧川に関しては、同僚2人よりも比較的、楽な潜入に思われたが…最後の最後でけっこうなピンチに!エピローグを読むまで、気が抜けなかった。瀧川の潜入は若干、肩透かしなところがあったけど…最後で強引に、いつもの矢月印なアクションに突入。終わってみれば、それなりに面白かった。






 

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